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その『ばばあ』と『みいちゃん』は、上映の一瞬前に私の左隣りの席にやって来た。 ガサガサと…
「リンリーン、電話だよ」 最近、買い替えた携帯電話は 可愛いアニメキャラクターの声で着信…
昼間の電車はすいている。 私が乗り込んだ車両は、数人がパラパラと離れた座席に座っている…
『寝た子を起こす』という言葉があるが、文字通りやっと寝付いた赤子を起こしてくれる迷惑な人…
夫の実家が、三十年居座り続けた社宅から引っ越すことになった。 舅が退職するので、仕方なく…
ピンポーン。 日曜日の午後一時。夫と昼食を食べ始めた時に玄関のインターホンが鳴った。 口…
「健ちゃん。」 ホテルの地下駐車場に飛び込んだら、そこに立っていたシワシワの塊にぶつかりそうになった。 急いでいた僕はひょいと避けて通り過ぎようとしたその時、懐かしいニックネームで呼ばれた。 振り返ると二人の老女が立っている。 ぶつかりそうになったシワシワの塊は二人のおばあさんだったのか。 頭の中では、シワシワの乾燥した巨大梅干しが映像化されていたのだ。 「健ちゃん、久しぶりやねぇ。」 声の主は、僕の祖母だ。 就職した年には何度か会ったが、二年目に今の部署に配属され、近
二時間ドラマやサスペンス劇場みたいなことが、我が身に起ころうとは・・・。 母は若い頃から…
私は、悠々自適の生活を楽しんでいる。 やっとである。 舅姑に仕え、娘二人を嫁がせ、舅姑の介…