1__海百合灯台_小説用

ありのままで自分らしく、たのしく。


自分らしく過ごすことが大切です。

ありのままで自分らしく、さらにプラスして、

「たのしく」です。←これ重要。



おはようございます、水瀬次郎です。

noteを始めました、よろしくお願いします。


ゴールデンウイークですね、

あなたはどのように過ごしていますか。

私は「そういえばゴールデンウイークって、仕事してること多いなあ」と、

ふと思い出しました。

庭師になるまえに、コンビニエンスストアーで働いていたのですが、

ゴールデンウイークは閑散としていることが多かったです。

閑散としている。じゃあヒマなの?

いいえ、それはそれは、もう、かなりあわただしく仕事をしていました。


実は、普段なかなか「手が回らない」仕事って、あるんですよね。

清掃と片付けです。業者の担当する清掃ではなく、

やはりお店のひとが自分たちで行う領域の清掃と片付けです。

やりたがる人もいませんしね。

私は、けっこう好きでした。

レジの中の棚を掃除したり、

ためこんだままのファイルを整理して、

年ごとに分類して十年以上前のは倉庫に収納したり。


どういうメリットがあるかと言うと、

忙しいときに動きやすくなるんですよ。


ポイントは、

「片付けたものは、誰でも、すぐにわかるように」

しておくこと。

ファイルは背見出しだけで、ぱっと判断できて、

開けたら目的のものを見つけやすくする。

そういう積み重ねをしていくと、

あとあと時間短縮につながります。

レジが混んでいるときでも、

荷物の搬入の受け取りやら、

請求書と領収書の整理やら、

いろいろありますから。

忙しいときこそ、

「とりあえず」って、しないほうがいいんですよ、経験的に。

忙しいときこそ、

「いつも通り」に済ませる。それが早くて正確です。


なので、

ヒマな時に、

「こんなふうにしておこう」というイメージを描いて、

自分なりの「いつも通り」を事前に構築しておきます。

店長の許可が必要な領域も多いので、

事前に許諾しておくことも重要です。

「こんなふうにすると使いやすいので変えてもいいですか?」

みたいに軽く質問します。

「なんで?」と聞き返されることもあります。

「だめ」と言われることもあります。

しかし、経験的に最も多かったのが、

「いいよ」

「いいんじゃないかな」

です。

誰もやりたがらないようなことで、

やったからといって給料が増えるわけでもない、

じゃあなんのためにやるのってことになったときに、

「使いやすい」

「把握しやすい」

「探しやすい」

「まとめやすい」

「捨てやすい」

などなどメリットの羅列が始まるわけです。


片付けのポイントって、

「メリットがあるよ」っていうことの表現なのですよ。


コンビニエンスストアーでの仕事は、早朝でした。

早朝シフトです。時給は深夜と同じ。

私にとっての最大のメリットは、

「眠い時間帯に大声を出せる」ことでした。


「いらっしゃいませ」

「おはようございます」

大声、といいますか、

自分にとって自然な大きさの声で、

話していいんです。


これって、私にとって、すごいことだったんですよ。


というのも、

私の父は「静か」なのが好きなタイプで、

基本的に「静かにしろ!」がモットーな人です。

私がフツウにしゃべってしまうと、

「うるせえ!声大きいんだよ」と、

むちゃくちゃ押し殺した声で怒鳴られます。

家の中では、いつも声を小さめ小さめにしていました。

当然ながら、夜11時を過ぎたら電話なんてムリ。

ものすごいヒソヒソ声でも、

「何時だと思ってんだばかやろう」と、

やはり、むちゃくちゃ押し殺した声と大げさな身振りで怒鳴られます。


「おはようございます!」と大声ぎみで挨拶しても、

「おはよう」と挨拶してもらえる。すごいです。怒鳴られません。

「いらっしゃいませ!」と呼び掛けても、

「うっせえ!」と怒られたことがありませんでした。



とはいうものの、

お客さんに白従業員にしろ、

『元気ありすぎるやつって、やだなあ』

って思ってる人もいたかもしれません。


それでも自分にとってメリットだったのは、

「朝から声を出せる」

「挨拶が返ってくることが多い」

さらには、

「よう!兄ちゃん、コーヒーくれよ」とか、

気さくに超えをかけられるようになっていったことです。

私か働き始めたとき、

お客さんと従業員との間では、

ほとんど声の掛け合いみたいなことは、ありませんでした。

いらっしゃいませ、と言うのも義務ではありませんでしたから。

そのうち、

「社長!あれひとつ、いつものな」

と言われるようになっていきました。

社長じゃありませんが、まあ、「兄ちゃん」ってことでしょうね。

「よう兄貴」と書いて「よう、しゃっちょお!」と呼ぶ、みたいな。

あれ、は常連さんの定番の飲み物だったり、タバコだったり、いろいろ。


まあ、間違えることも多かったんですけどね!

「社長!あれひとつくれ、いつものやつ」と言われたので、

「ありがとうございます!」と自信たっぷりに渡したら、

「ちがうだろ、まいせんだよ、まいせん!」って言われて、

「すみません!失礼しました」と取り直せば、

「だからさ!まいせんらいとだって!」と言われました。

「そうでした、そうでした。いやあ、うっかり」と取り直せば、

「社長!いいかげん覚えてくれよ~まいせんらいと!スーパーらいとだって」

話にすると長く感じるかもしれませんが、

ほとんど一瞬のような出来事です。

で、いちいち面倒にも思われるやりとりですが、

こういうやりとりのおかけで、

どんどん目が覚めて冴えてくるんですよ。


早朝の仕事が終わって交代するのが9時。

そこから学校に行くにも、

それから別の仕事をするにも、

もはや私にとっては快適なゾーンに達しています。


ゆっくり寝ていてもいいような時間帯に、

あえてコンビニエンスストアーで働き始めたことで、

それはそれはもう、私にとって心地の良い時間が増えました。


受験生の頃は、早朝は黙って勉強していました。

眠かったです。

考えてみれば、学生の頃から朝早くに起きる生活サイクルでした。

両親の都合に合わせていたからそうだったのですが、

コンビニエンスストアーで働くときは自分の都合でシフトを選びました。

「午後、入れる?」とか「昼間もやってよ」と言われても、

一切、とりあわない姿勢で数年間。

あくまでも「早朝のみ」を貫き通しました。


結果的に、知り合いが増えて、少しだけ広い範囲?で、顔見知りが増えて、

道でバッタリ会ったときに話ができるようになり、

なんとなく近所づきあいから発展して、

いきつけの店に出入りするようになり、

要するに「楽しく」過ごせるようになりました。



いつかこの町を出て行ってやる! と思っていたこともありましたが、

自分なりの時間の過ごし方と、

しっかりと稼ぎながら、

自分にとって心地のいい居場所ができました。


私にとって、

「ありのままで自分らしく、たのしく」というのは、

自分らしい時間の過ごし方であり、

しっかりとお金を稼げることであり、

自分ひとりだけの快適さではなく相手や仲間と一緒の心地よさが、

共存共栄できることです。



ある意味で、コンビニエンスストアーでの職業経験が、

いまの私の原点であり、生活リズムを創り出したものと言える気がします。








ありがとうございます。幸運がめぐりめぐって、あなたにも還りつつ、さらに私のもとへ再びめぐり、さらにまたあなたのもとにもめぐり、いつか「豊かな人生」だと気づきますように。ともに過ごせる世界と時代を喜び申しあげます。