精神薬の代償、人間性の喪失。愛と月見草。
ずっと最大量まで飲んでいたメンタルの薬をやめた。
昼近くまで咲いている青い朝顔。蛍光色のように目の覚めるオレンジ色のコスモス、名前の分からない赤い花。駅へ向かう道にはたくさんの花が咲いている。私は銀色の傘を差した。夏の日差しは傘を差しても防ぎきれない暑さで私を灼き、額から雫を滴らせる。
いつも通り、精神科に通院するため、私は駅へ向かっていた。しかし少し気が重かった。勝手に断薬したことを主治医に伝えなければならなかったからだ。私はここ2、3週間ほど薬を飲むのをやめていた。特