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京都に移住して3年目。私が感じた、たったひとつのデメリット。
京都に移住して3年目になった。
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関東に住んでいた感覚と大きく違う場所が魅力的で京都の街並みにどんどんと惹かれていった。
今でも、知らない場所や知らない感性が多い。
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仕事を詰め過ぎて、忙しくしていることが当たり前だったあの頃、『あ、これじゃダメなんだな。』と感じたのは、京都の独特のリズムを浴びてからだと思う。
古き良きものをたくさん浴びた。
長い間、そのものとして、在り続けるというずっしりとしたものを感じた。
自然の素晴らしさや、人の手を加えて長年その場というものが受け継がれている威力を、言葉ではない、感覚で受け取ることが多かった。
何を生き急いでいるのだろうという、気持ちになることもあった。
ありのままのあなたでいいと言われている感覚があって、今までかき集めてきた武器を一旦捨てることをできた気がしている。
そのおかげで、自分にとってフィットするペースを再構築できた。
格段に生きやすくなった。
改めて自分を見つめ直す時期を京都で過ごせたことはすごくいい時間だったと思うし、私と同じように何か、具体的にな理由があるわけでもなく、焦っている人にはとても素晴らしい場所だなと思う。
一旦自分を見つめ、生活の流れが変わって。
(もちろん、京都に引っ越したからというのもあるけど、コロナによって流れが変わったというのも大いにあるけどね。)
いつまでも、場所の力に甘えていた気がする。
時間の流れがゆっくりで、ありのままの私でいい。
その感覚が、自分を更新しなくていいという、何か、履き違えた感覚になっていた気がする。
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何百年もの歴史を受け入れる器があり、自分の時間軸が一気に広がる。
ただ、私は建物や土地とは違う。
人間の人生は短い。
場所に大きな影響を受けやすい私は、そこを『怠慢』という使い方をしてしまっていたような感じがある。
気づいたら、同じような感性の中に入り浸っていたような感じ。
美容院に行く頻度、服を新調する頻度の低下も、美意識という名の自分の感性をアップデートすることを怠っているようなことに気づいた。
感性のアップデートを自分からどんどんと取り入れていかないといけないと思うのだ。
*
そもそも、感性のアップデートをしていきたいと感じたのも、京都に来てからのはずだった。
一般的には、有名だったり、いいと言われている場所が、自分には理解が追いつかなかった。
その度に、私は、『これはおばあちゃんになったときに、再び訪れると見え方が変わるような気がする。』という感じた。
年を重ねて、また京都を巡ると、どんなことが見えてくるのだろう。
そのためには、いろんな感性を浴びていきたいと感じたんだった。
*
京都にいつまでにいるのかはわからない。
ただ、京都にいる間は、その土地を楽しみながら、自分の感性の幅を広げていくことが私にとっては必要な気がする。
そんなことを感じながら、普段は足を運ばないような場所にも積極的に足を運ぼうと誓った。
*
先日は、京セラ美術館で行っているアンディ・ウォーホル・キョウトに足を運んできた。
私は、彼の、いわゆるPOP調なアートが好きだったのだけど、世間から脚光を浴びたのちに、影に焦点を当てた作品も魅力的だった。
光があれば、闇もある。
その作品を見ることができて、何か、言葉にはならない感覚を受け取った気がしている。
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写真を再び見ると、あの瞬間に感じたことがボロボロと蘇ってくる。
美術館って生で吸収した方が…と思う派だったけど、吸収した感覚すら思い出せないこともあるよね。
自分のために残しておきたい。
美術館を堪能して、その後に、高台寺のライトアップへ行きました。
ここも写真のみの撮影が許可されていましたのでシェア。
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こんな1日を過ごした。
いろんな感性に触れることができて、なにかモヤモヤとしていたものが、なんだかそれでいいような感じもして。
すごく良い一日だった。
感性を磨くことに対して、余裕がないときは『何の意味があるのだろう』と思うことがある。
感性の成熟は、積み上げやそういうものとは少し違うところにあるのかもしれない。
今のところは説明できる言葉がない。
ただ、京都に住んでいる自分には、感性のアップデートという習慣は必須だ。
場所の偉大さに飲み込まれないように。
いや、場所の魅力を最大限に活かせるように。
私も人間として少しずつ成長していきたい。
minamotoke
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