「次に何をしかけてくるかわからない」アンダーテイルは作者を信用できない感じがおもしろかった

「お前、予算のかかったゲームではやってこない、とんでもない残酷なことを用意して待ってるんだろう! さては可愛く見えるこいつが死んだり、こいつと戦ったりさせる気だろう! おれにはわかるんだぞ!」
って警戒しながらも先が気になるアンダーテイルをクリアしました。最近ゲームを買う気、やる気が減退中だけど程よいボリューム。

そんなに警戒する必要ないどころか、村人ひとりのちょっとした会話にも小ネタをしこもうとする、サービス精神がつまったゲーム。

「RPGのお約束」をネタにしているけど、
あーこれは「女神転生」の影響か、あーこれ「MOTHER」だな、とか内輪で受けるんじゃなくて、RPGをやってこなかった若い世代や和製RPGファン以外にうけてる。すごい。


ゲームの道具屋でアイテムを売り買いしてきた子供が、現実のリサイクルショップデビューして思い知るのは、一度買ったものは二束三文ってことだ。

つい最近も、あわよくば処分してもらえないかと思って持ってボロい棚を家電量販店に持って行ったら、3000円の処分費用がかかると告げられて、とぼとぼ持って帰る気力もなく処分してもらったところだった。
アンダーテイルで使い古しの武器を売ろうとしてドン引きする店員は実にタイムリーだった。
好きなのは、宿屋で暗転しても一晩すぎたことを表現したわけではなく、寝られずにすぐ降りてきただけだったとこ。すごい着眼点。

本当は、こういうゲームは賞をとりまくった後のハードルが上がった状態じゃなくて、中古ゲームコーナーをあさって偶然手に取るみたいに、何となく発見したらもっともっと驚けるんだろうけど。

終盤の、ある機械が暴走して攻撃する場面でエラー表示が出て、
「はいはいこういうネタね、メタルギアソリッドがやりそうなやつね」と思ったら、本当にバグが出てゲームが中断されたのは驚いた。

読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。