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「探偵ナイトスクープ」は今も良い
YouTube公式で探偵ナイトスクープあるんか!
テレビを失ったことで懐かしい番組と再会した。
関西の人にとってナイトスクープって、もはやテレビ番組ではなくて近所の頼れる相談室ぐらいの距離感だ。
家族の命にかかわるセンシティブな悩みでも、探偵ナイトスクープの歴史の1ページになるのなら応募できるって人がたくさんいる。
「怪盗ロワイヤル」で知り合って、意味もなく10年連絡をとる夫の真相。
そっくりのおばちゃんが双子かもしれないので調べる依頼。
身体は男性で心は女性の野球選手が、人生最速の球を投げたいという依頼。
どれも想像を大きく越える結果は出てこないのに、見てしまう。
僕が深夜放送で観ていたころは…二十年近く昔か?ネットがそんなにないころ。
見つけた虫が新種かどうか確かめたいとか、町はずれにテーマパークみたいな家があるとか、今だと検索したらある程度答えがわかる依頼が多かった。
だけど、最近の回を見ると、依頼人たちの表情が見どころになっている。
子供がカメラを警戒していたり、夫の謎がわかると奥さんが「ほら!」って肩を叩いたり、双子だと判明したおばちゃんが嬉しそうにしたり、
「この家族、いつもこういうやりとりをしてるんだろうな」
と思える一瞬がテレビに映ってしまったときがいい。
夫の長年のメル友を見たときの奥さんの表情も良かった。呆れているようだけど、本気で浮気を疑っていたら本物の探偵に依頼するはず。本当は旦那さんを信じていたんじゃないかなあ。
「最悪でもオモロいことになりそうやし、応募してみよ」ぐらいの気持ちなのか。
風船が怖い女性(自分も鼓膜がやられそうな気がするからわかる)とか、「苦手克服したい系」も昔からある。
苦手なもの関連で、思い出ときっかけ作りができるのは素敵。
「虫嫌いのママが、幼い息子と遊ぶためにダンゴ虫を克服したい」回があって、目を閉じて手にBB弾を転がして、震えながら練習していたのを覚えている。
今はテレビに出ることが「晒され」「誹謗中傷」の対象になる。
テレビに一般人が出ることが罰ゲーム化してるんじゃないかと思ったけど、そうでもない文化も残っていた。
「私あの番組出たことあるんだよ」って、いつまでもちょっと自慢になるテレビ番組は今でもある。
読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。