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これはハヤカワSFトートと「地図と拳」

何やってもあんまり楽しめない、短い本も頭に入ってこない精神状態なのに、いきなり思いついて分厚い本を買ってきた。

本好きあるあるだと思うんだけど、薄い本は一文ごとに考えさせられるからなかなか読む手が進まない。分厚い本の方が全然いける。

で、本好き以外でもあるあるだと思うんだけど、いかにもとっつきやすいですよー、初心者のこと考えましたよー、って感じを出した作品よりも、難解そうなものに理由もなく手を出して夢中になることがある。
作り手の計算通りにはなかなか行かないのだ。我々。

「地図と拳」は本の持ち感がいい。
厚みと表紙の手ざわり、小脇にかかえると聖書みたいな重厚さ。ぎっしり無駄なく、中に歴史と運命が詰まっている感じ。紙が厚いのか、栞の歩みが確認できる愉しさ。
久しぶりに、本を読まない人の前で突然取り出して、「何だよそれ」って言わせてみようと思う。


読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。