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出来レースかエンタメか、揺れる「有田ジェネレーション」シオマリアッチVS蛙亭


「有田ジェネレーション」は、
有田哲平が芽の出ない芸人の中から、未来のスターを発掘する番組だ。

レギュラー芸人と挑戦者がネタで対決する形式だが、有田が勝ち負けをつけたがらず引き分け再試合を連発して、どうしようもないネタには有田やバイきんぐ小峠が乱入してオチをつけるなど、良く言えばアットホームだけど、見る側は緊張感にかけていた。

今回は、突然番組ディレクターが登場。

ブレイクはしないものの、安定した仕事で番組をささえてきた「シオマリアッチ」「フカミドリ」の2組に、売り出し中で話題性のある若手「コウテイ」「蛙亭」を対決させて、敗者にクビを宣告する。


フカミドリ、シオマリアッチが勝負に出たネタが結構ウケてて、R-1ぐらんぷり決勝でもおかしくない完成度。愛きょうもあって、初めて見たゲストの女性が笑いをこらえきれない様子。
しかし彼を容赦なくクビにするディレクター!
シオマリアッチは数少ないレギュラー番組を失う。

合格させて新レギュラーになった2組が、好みが分かれるというか、
「最近のお笑い芸人はうるさくて耳障り」
と言いたがるひとがいかにも嫌いそうなタイプ。

なによりこれから他の番組でも見れる人たちをわざわざ迎え入れ、この番組でしか見れない人をクビにするのは、番組のコンセプトに反してる。
珍しく番組の感想ツイートも荒れていた。

でもamazonプライムの「有田と週プロと」を見ていると、どこまでが台本かわからない勝負、選手同士の因縁がドラマを作っていく流れは、アメリカンプロレスを模しているふうにも見える。

ヒール(悪役)の興行主がリングに上がって、頑張ってるレスラーに無理難題を与え、視聴者のブーイングを浴びて、どっちが良かった、つぎはどうなる、と論戦を巻き起こす。プロレスだ。

プロレスマニア有田哲平がどこまで関わっているかは、わからない。
少なくとも、今後の有ジェネはお笑い芸人のネタ以外の様相も刺激的になりそう。

この番組の今後と、ここでしか見れない、ザコシショウ軍団の「桐野安生」というしょんぼりした芸風の男がいるんですが、彼の今後に注目していきたい。

読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。