「swordship」のルールとストーリーが噛み合った美しさ!【ゲーム感想】
温暖化により水面が上昇した未来の地球。
水上を駆け抜け、金持ちが独占した物資を奪う。
それが「ソードシップ」。
「攻撃しない、よけてアイテムを回収するだけのシューティング」だ。
そういうコンセプトは、ないこともなかった。
最近のシューティングって、狙って攻撃するより弾をよけるものになってて、そっちだけでも成立する。ただ、スカッとしないのかヒットした話は聞かない。
ソードシップは弾幕のスキマを細かくよけるのではなく、敵同士が同士討ちするように避けることで戦略性と爽快感を持たせた。
爆発の瞬間に潜水して回避したり、パズルを突破するように敵の攻撃サインを他の敵に誘導しながら動く。
黄色いラインの上で待てば物資を取れるけど、少し静止したあいだにも敵の攻撃予兆である赤ラインが迫ってくる。
なんといっても好きなのは、ゲームのルールとストーリーが合致しているところ。
プレイヤーの目的は一部の金持ちから物資を盗むことなので、船体はスピードと格納スペースに特化して、武装はしていない。
攻撃が目的じゃないから撃たない。撃たない理由がちゃんとあるからゲームのルールに納得できる。
敵から奪った物資コンテナは、ステージクリアごとに市民に割り振る(スコア)か、自機のパワーアップに使うかを選べる。
ボリュームはコンパクトにおさえてスコアアタックで遊ぶゲームなので、市民に物資を配ることで高得点をとらないと話にならないが、アップグレードもして生存しないといけない。悩ましい。
短い時間に駆け引きがたくさんある。
自機が速すぎて当たり判定も小さくはないので、良さを感じる前にやめてしまう人が多そうなのが残念だけど、スタッフのやりたいこと、見せたい絵が伝わってくる。とっても惜しい、可能性を秘めたインディーズゲームだった。
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読んでくれてありがとうございます。
これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。