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【売るためのデザイン】貯金箱、上から見るか?横からみるか?

募金箱として使うための貯金箱を100円ショップで購入しました。

来月、有志で花火を上げることになり、その軍資金を集めるための募金箱です。

それを有志のみなさんが営む飲食店のレジの横に置いてもらうという壮大な作戦!!

酔っぱらったおじさんのふところに飛びかかる危険な箱。

「箱」といっても、こういうタイプのやつ。

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缶タイプの貯金箱。

100円ショップの棚に全部で7〜8種類くらい置いてありました。

基本は缶タイプなんだけど、大きさや形もさまざまで、どれにしようか悩みました。

結果、同じタイプの物を6つ購入することに。

「なぜ、その貯金箱にしたのか」

決め手になったポイントが何だかわかりますか??

ちょっと想像してみてください。

貯金箱として使うか募金箱として使うか

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結論から言うと……

お金を入れる穴が一番広いタイプの貯金箱

を選びました。

どういうことかわかりますか?

貯金箱って「小銭」を入れるイメージが非常に強いですが、まれに「お札」を入れてくれる気前のいいおっちゃんがいるんですよ。

ここに気付けるか、気づけないかで貯金箱に入る最終的な金額に大きな差が生まれます。

自分が小銭を貯金するために「貯金箱として使う」のであれば、お金を入れる穴の広さを気にする必要はありませんよね。

ただ、今回のように貯金箱を「募金箱」として使う場合であれば、募金箱にお金を入れてくれる人がいかに入れやすいか……を考える必要があります。

もうちょっと掘り下げますね。

両想いになるためには

▶︎気前のいいおっちゃんは1000円札を募金したい!

▶︎僕はよりたくさんのお金を募金して欲しい!!

両者の想いは一致してるわけじゃないですか。

それを唯一邪魔するのが、募金箱の穴の広さなんですよね。

直接渡してもいいんだろうけど、おっちゃんはどうしても募金箱に入れたいわけじゃないですか。

お札を折りたたんで穴に突っこんでも入らない!!

普段、そんなにお札を小さくたたむことってないじゃないですか。

最終的にお札を入れることを諦めた、おっちゃんは100円玉を募金箱に入れて寂しそうに帰っていきました。

▶︎気前のいいおっちゃんは100円しか募金できなかった

▶︎僕は900円、損をした(正確には損ではないが)

当初、両想いだったふたりの想いも、募金箱の穴のせいで決裂!!

一番最悪のパターンですわな。

これがもし「お札を入れやすい穴」だったら、それだけですべてのことが解決しちゃいます。

気持ちいい穴をデザインせよ!

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これって意外とものごとの本質なのかなぁ……と思いました。

募金したくない人から1000円を無理くり搾り取るのは絶対にダメですよ。

ただ1000円募金したい人が何の躊躇もなく、かつ労せず1000円支払えるような仕組みをデザインするのはとても大切なことですよね。

これって僕がSNSのコンサルティングをするときにも指針になる考え方かなぁ、と。

SNSを必要としていない店舗や企業にコンサルを無理やり売り付けても全然ダメで、本気でやりたい人がそのパワーを正しい方向に向けられるように導く。

そのためにどのようなサービス内容に落とし込んで、全体をデザインしていくか……。

いかに募金箱の穴をちょうどいい大きさにできるか、と同じですよね。

ちなみに穴はでかけりゃいいってもんでもないんですからね。

でかけりゃ募金箱をひっくり返したら、その穴からなかのお金が出てきちゃいますからね。

ひっくり返しても出てこない、かつお札も入れやすい「穴の広さ」これをいかにデザインしていくか……。

もっと言えば、お金を入れる穴は上に空いている必要はなくて、サイドにつけた方が入れやすいならそれも考慮する。

いかにクライアントに寄り添ってデザインできるか……。

命題でございます。

気持ちよく売って、気持ちよく買ってもらう、そのための仕組みづくりに使える思考かな。

参考にしてください。

新潟県でカメラマンとして活動しています。特に飲食店などのメニュー撮影、ブツ撮りに定評あり。ポートフォリオ→https://jinbo-lab.jp/。一般社団法人 愛南魚沼みらい塾理事。1980年生まれ。