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【ドラマ感想】35歳の少女

録画しておいた「35歳の少女」。
最初は熱心に観ていたけれど、最後は韓国ドラマに気を取られて
観るのを忘れていた…
小学5年生の時に事故で25年間眠り続けていた少女が、35歳の時に目覚める、というお話。
柴咲コウの少女から大人へと変貌していく姿や
25年ぶりに目覚めた少女の世界を見る目というのは
なかなかに面白く初めのうちは、痛快ですらあった。
けれど、少女が大人になるにつれて現実を突きつけられていく姿は
胸に迫ってくる。
夢や理想を追っていた少女が徐々に、いや急激に大人になっていく。
鈴木保奈美のこわーいお母さんぷりも、少女から大人へと変貌していく柴咲コウも見ものだった。
25年後に突然少女と目覚めたなら…この発想は凄く面白かった。

ところで、このドラマの中でキーとなる「モモ」という物語。
ミヒャエル・エンデの言わずと知れた名作。
時間泥棒に時間を盗まれた街では誰もかれもが忙しそうに楽しくなさそうな顔で歩いていく。時間泥棒から時間を取り戻すためにモモが冒険する、というお話。
私がこの本を読んだ時は中学3年の頃だったか。
単純に面白い物語に夢中になって読んだ覚えがある。
ドラマの中では主人公の初恋相手が、「モモ」を薦めてくれる。
その男の子は小学5年生。

私が読書と呼べるものをするようになったのは
中学3年生から高校にかけてからで、
習慣的に読むようになったのは大学生になってからだった。
もっと早く読書を習慣にしておけばよかった、とよく思う。
世の中にはたーくさん面白い本があって、ちっとも追い付かない。
児童書は子どものうちに出会っていたら、私の感性はもっと磨かれていたんじゃないか、とか高校生のうちにもっと図書室を活用しておけばよかった、とか…もっと若い頃に沢山勉強しておけばよかった、とか…後悔し始めればキリがない。
でも、児童書と言われる「モモ」は、
大人にさしかかっている中学3年生には
子ども向け過ぎたか?そんなことはない。
十分に楽しめる本だった。
きっと今も十分に楽しめるだろう。
今も私は面白い児童書があれば、積極的に読むし、
これから沢山本を読みたい、と今頑張っている。
ドラマの最後では、みんなそれぞれ、自分の夢に向かって再スタートを切る。
主人公はアナウンサーになりたい、という夢を北海道の地方局で叶え、
妹はデザイン事務所にデザイナーとして就職。
父親は一級建築士の勉強を始める。
世の中の風潮として、大体十代後半で進路を決めて、
二十代で就職、三十代にはそれなりの道筋が…みたいな
イメージがあり、35歳でスタートを切るのは遅すぎるという
考えがどこかに捨てきれずにある。
でも、時々ニュースで30を過ぎてから〇〇を始めました。
定年退職をしてから、〇〇を始めました。
70を過ぎてから大学に入り直しました。
時々聞く。
凄いなあと思う、ということは少ない、ということではあるけれど、
「ある」には「ある」。
私もまだ遅くない、と信じて、
今の人生がずーっとなんとなく続くと思わずに、
自分にもいつまでも何にでもなれる可能性があると信じたい。

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