見出し画像

【覚書】好きなお医者さん

先日、息子の学校休みを利用して、歯の定期検診に
行くことにした。
半年に一度、フッ素と定期検診を受けている。
この歯科医院は小児歯科で、息子が3歳ぐらいから通っている。
男性の先生で、一つ一つ子どもに対して丁寧に説明してから、
健診も治療も進めてくれて、私はとても信用している。
まだ小さい頃には、歯の治療をするのにも必ずしも機械を使わずに、
「これな、これで少し歯をガリガリするけど、痛くないで」と器具を見せながら説明したりとか、
機械を使うにしても、「音がするけど、歯は削れへんで」など声をかけてくれる。
定期検診の際(治療の際はもちろん)は、必ず母親は横でスタンバイしており、
歯磨きの仕方を指導される。
(たまにピシリと叱られることもある)

子どもが生まれてから、小児科、耳鼻科、皮膚科、眼科、歯科…と
いろんな病院に通うことになる。
今、住んでいる地域は、私が育った地域ではないので、
一つ一つ手探りだった。
いかなくなったところもある。
お医者さんというのは、いいも悪いも、相性だと思っている。
人に勧められて行ってみたものの、
自分(子ども)には合わない、ということもあった。

小児科は、私は強く言われるのが嫌で(勝手)、
叱られることがあると行かなくなったりした。(弱い)
私は、授乳を息子の時は3歳まで、娘は4歳の誕生日まで飲ませていたので、
それを叱られたり、やめなさい、と言われるのが嫌だった。
特別、強い信念があって、授乳を長くしていたわけでもないのだが。
でも、小児科に限らず、自分の内科にしても
1歳過ぎると「え、まだ授乳してるの」と言うお医者さんが
少なからずいた。
特に信念はないが、「いいよ〜好きなように、思うように
育児をしたらいいんだよ〜」と言ってもらえる方が
安心した。
それはいつも育児が手探りだったからかもしれない。
いつでも本当は迷っていたからかもしれない。
「これで合っているのかな?」と本当は不安で仕方のない時に
「あなたは間違っている」と言われると余計に不安になったのかも
しれない。
そういえば夫は、普段はああだこうだうるさいが、
私が不安がっているときは、決して私を責めることが
ないので助かっている。


二人とも小学校に上がると、小児科に行く回数も減ったが、
今も通い続けている小児科の先生は男の先生で、
大変体の大きくて、一見すると怖そうにも見えるが、
ニコニコしていて、
こちらが心配して、あれやこれや質問しても
丁寧に答えてくださる。
「熱に出てることに気が付かなくてお風呂入れてしまいました!」と
焦っても「いいですいいです。大丈夫ですよ。」と言ってくださった。
「大丈夫」という言葉は、不安を抱えた私には何よりの安心材料だった。

この小児科の先生に「一生ついていこう!」(重い)と思ったきっかけは、
娘がまだ3ヶ月ぐらいの頃、
ふと授乳中に顔をじっと見ていたら目の淵に
何かがついているのが見えた。
「え、何かついてない?」と思い目を凝らすがわからない。
ダニ?ノミ?
とにかく分からない。
目の淵だから、私もなんともしようがない。
ちょっと取ろうと試みるが簡単には取れない。
その日は休日で、休日救急の眼科を受け付けている、大きな病院まで
30分以上かけて行ったのだが、
そこでは「うーん、いやー何も見えませんけどー」と言われ、
そのまま帰らされてしまった。
「別に何ともないでしょー」みたいな。
まだ3ヶ月で、顔を触ろうにも動いてしまうので、
その先生も怖かったのかもしれない。
そいつは肉眼では見えないし、娘が泣いたり顔を
背けたりした状態では見えないのだ。
しかし、次の日もやはり、それは私には見える。
私はダメもとで、小児科を訪ねた。
すると、その先生は、何か分からない、と言いつつ、
看護師さんたち総出で、娘を抑えた上で
ピンセットでそれを取って下さった。
結局、何かはわからなかったのだけれど、
リスク覚悟で、それを取ってくださったその姿勢に
私は感激してしまった。
夫からも「ノイローゼの母親みたいなこと言うてるのに、
よう相手にされたなあ」と言われた。
まさに、その通り。
見えてるのは、私だけ、の状態で
よく相手にしてくださったと感心する。

皮膚科も何年もお世話になっているが、
よく話を聞き、肌も毎回きちんと見てくださる
優しい女医さんである。
いくつかジプシーをしたが、
中には肌を見ずに状況説明だけで薬を処方される
先生も、残念ながら、いた。
今の先生は、余計なお話はされないが、息子のことをよく見てくださっていて、
息子が乾燥肌だけでなく、ちょっとしたできものなどについて相談して、
私が「どうにもならないですよね〜」と茶々を入れると、
「(息子)君は、繊細だもんね。気になるよね。」と答えてくださる。
そうなんですよ、繊細なんすよ、先生にも
分かっちゃいますか!と手を取りたくなる。

子どもが小さい頃には、痛いも苦しいも子どもの口からはうまく説明できず、
私が聞き取ったものをお医者さんに伝えないといけない。
お医者さんと私(母親)と信頼関係が必要になる。
だから、いいも悪いもなく、どうしても相性が関係してくる。
私が行かなくなったお医者さんでも、
よその人は「いいお医者さん」と聞くし、
その逆もある。

今は、子どもたちが安定してどこも信頼して通うところができて本当によかったと思っている。
私の安定して通える病院はまだ定まらないのだが…。
特に歯医者が難しい…。
美容院も彷徨っている私だが、
歯医者も彷徨っている。
我が事はついつい後回しになっているが、
老後のことも考えて自分のかかりつけ医も
見つけていかなければ、と思う今日この頃である。


よろしければサポートお願いします!サポートいただいたお金は、新刊購入に当てたいと思います。それでまたこちらに感想を書きたいです。よろしくお願いします。