Bar Minaminho/バールミナミーニョ

石川県白山市鶴来と岐阜県高山市上宝の2拠点間借り営業をしている多国籍料理&スー…

Bar Minaminho/バールミナミーニョ

石川県白山市鶴来と岐阜県高山市上宝の2拠点間借り営業をしている多国籍料理&スープヌードルのお店 金澤流麺らーめん南としてミシュラン北陸2021にてビブグルマンとして掲載後即閉店 現在はより自由に健康的に美しく自然農法の野菜をメインに料理と向き合っています

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バールミナミーニョ

野々市時代の金澤流麺らーめん南の頃から バールミナミーニョ の呼称は使ってきたけど、以前はらーめんではない料理とお酒を出す時にだけバールミナミーニョと名乗っていた しかし今回(2024年8月)から自分の屋号は『バールミナミーニョ』とする事にした 3年前のらーめん南閉店時に 『らーめん屋辞めます』 宣言をしてスープヌードルキュイジーヌを名乗ってきたのだが、それも辞める事にした これまで何度も暑苦しく 「俺はラーメン屋じゃない。スープヌードルキュイジーヌだ」 と

    • 回転体の人生 vol.4 笑わない営業スタイルを卒業するか否か?

      辻堂時代のらーめん南では1ミリも笑わないスタイル(?)の営業をしていた いや、本当はお客様と楽しく話したかった できたら感じのいい居酒屋の大将のように常連のお客様達と冗談のひとつでも飛ばして楽しく日々を過ごしたかった 前回の投稿でも少しだけ書いたが、俺は鉄板焼き屋をやっていた時期がある その時はお客様と楽しく会話をして時には勧められるがままにお酒も飲んだりしていた そんな俺をらーめん南が売れない頃から通ってくれていた常連様が店の外から俺を見つめていた 目があった途

      • 回転体の人生 vol.3 続く違和感…オンとオフを分ける意味って?

        俺は紆余曲折を経て27才で最初の店を出す 場所は神奈川県藤沢市辻堂 俺が15年間暮らした愛する町だ 今回はその時期に生み出してしまった違和感についての話です 俺は湘南でNo.1になる!俺は燃えに燃えていた 自分のラーメンでのしあがってやると意気込んでいた 湘南で最も売れる店になってやると鼻息を荒くしていた 俺の味で人々の頭をガツンと打ちのめして中毒患者で町を埋めてやるとくんくんに張り切っていた もう21年も前の話だ 新しくできた俺の店に50代〜60代の地元の

        • 回転体の人生 vol.2 地産地消こそが軸

          今回は『違和感について』ではなくて、これから作り上げていく回転体の人生にとって軸になることを書いておきたい あ、もしかすると『違和感について』にも関わってくるかも知れないな いや、きっと関わってくる 徒然なるままに書いてみますね 地産地消とは?『地産地消』はもうかなり以前から使われている言葉で、ある程度世間的にも浸透している言葉だと思う でも長年飲食業(主にラーメン店)を営んでいて感じることは、地産地消とは言うには易いけど実践するのはなかなかに難しいということ 地

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        • 回転体の人生
          4本
        • Poeta. Minaminho
          3本
        • 自由と逃走
          5本
        • Soup Noodle Cuisine 考
          3本
        • 脱・中華そば論
          6本
        • Roots
          0本

        記事

          回転体の人生 vol.1 人生最初の違和感

          ずーっと考え続けていることがある それは 「どうすれば回転体の人生を歩めるのだろうか?」 ということだ 『回転体』 とは何をさすのか? それは仕事・生活・生き甲斐・趣味・友情や人間関係…そして愛、人が人として生きていくために必要なことが全て区切られることなく全てがストレスなく混ざり合って楽しく幸せに過不足なく生きていける… そんな状態のことを俺は 『回転体の人生』 と名付けて追い求めていた 俺はどちらかというと社会不適合な人間だと思う それはとんでもない

          回転体の人生 vol.1 人生最初の違和感

          俺は愛を知らない

          なぜ料理をしているのかと問われたら、それは愛のためであり世界平和のためであると答える 真っ直ぐに相手の目を見て答える 本気で言っている 2人に1人は「は?」みたいな薄笑いを浮かべた戸惑いや冷笑を浮かべる それでも俺は恥も衒いもなく答える 「全ては愛と世界平和のためだ」 と。 それでも、俺は、愛を知らない * 先日富山県砺波市にある洋服店Swan-Diveの24周年イベントにお邪魔してきた Swan-Diveとのご縁は本当に不思議だった 俺がまだ野々市で店

          退路を絶って前進する

          バイトをクビになった どんな経緯があってクビになったかは書かないけども、まぁ俺も不器用だなって自分でも思う もう少し上手く世間とやれないものかな、と少し自分を情けなく思う気持ちもある でもそう思う反面、こういう自分が嫌いではない むしろ今なかなかにスッキリとした気分で過ごしている 今回はここからスープヌードルキュイジーヌミナミとしてどう進んでいこうと考えているのかを書いておきたいと思います 社会不適合なんやなぁ…俺は2021年9月25日に店を畳むまで、紆余曲折はあ

          俺は料理人?クリエイター?アーティスト?アクティビスト??肩書きについて考えてみた。

          『ラーメン屋辞めました宣言』 から 『Soup Noodle Cuisine宣言』 この他者には伝わりにくい宣言をしてから、自分のことを 【ラーメン屋】 と名乗ったことは一度もない。 周りの人が 「ラーメン屋の南さん」 と誰かに紹介してくれるのは仕方がないとして、自分の肩書きを『ラーメン屋』とは言ったことがないし、自分が作る料理も『ラーメン』とは一切名乗っていない。 soup noodle cuisine(スープヌードルキュイジーヌ)という聞き慣れない言葉だ

          俺は料理人?クリエイター?アーティスト?アクティビスト??肩書きについて考えてみた。

          俺なりのPerfect Daysを

          先日、少し年上の友人女性ととある喫茶店で対話をしていた。 対話のテーマは淋しさや孤独だった。 淋しさや孤独を感じるタイミングであったり、その感じ方の深さは人それぞれだ。 人によっては全く平気なことが、とある人にとっては耐えがたいほどに辛い…そういうことはままある。 誰かにいてほしい。 温もりがほしい。 どうにもやりきれない。 優しくしてほしい。 そんな感情が湧いてくるのは、俺みたいな独身で個人事業主という極めて社会性の低い立場の人間だけではないだろう。 家族を持

          飲食業こそもっと社会的なメッセージを発信するべきだと思う。

          このnoteを読んでくれている人ならもうわかってくれていることを前提に話すけど、俺は自分のことをラーメン屋だとは思っていない。 もっと言うと『料理人』とも思っていない。 自分のことを特定のジャンルにカテゴライズしたくない。 「いや、あんさん食べ物作ってますやん。しかもラーメンによう似てますやん」 と言われると思うけど、俺はただただ表現活動をして生きていきたいと子供の頃から考え続けて、たまたまラーメン屋という職業に出会い、この仕事を続けた結果… 「俺はラーメン屋に当て

          飲食業こそもっと社会的なメッセージを発信するべきだと思う。

          やっぱ俺はラーメン屋ではない。〜続・ラーメン屋辞めました宣言〜

          何度も何度もこのnoteでも各SNSでも書いてきたけど、俺は『ラーメン屋辞めます宣言』をして自らの料理を『スープヌードルキュイジーヌ』と定義した。 そしてそれは正しかったんだなぁ…と思うのと同時に、スープヌードルキュイジーヌとはなんぞや?という当たり前の課題にもぶつかっている。 再会先日、本屋で立ち読みをしていたらとある女性に声をかけていただけた。 「南さんですよね。応援しています」 時々こうしてお声をかけてもらえることがあるのだが、店を閉めて2年半も経つのによく覚え

          やっぱ俺はラーメン屋ではない。〜続・ラーメン屋辞めました宣言〜

          清貧?え?俺が?

          世の中とはなんとも無常なものだ。 この感覚を俺は幼少期から 『生きていることが虚しい』 と独自に変換してしまい「何もかもがバカバカしいぜ」とヤケのヤンパチみたいな生き方をしてきた割には自尊心が強く、「己がただただ生きているために生きているなんて許せない!」と憤って生きてきた。 全くもって矛盾した男である。 もっと分かりやすく言うと… 誰かに生きている意味とは? と問われると 「そんなもんどこにもないよ。生きている意味が欲しければ自分で見つけな」 とニヒリズム

          Poeta Minaminho

          詩を書くという行為は(読むという行為も)時代に合わなくなってきているのだろう。 今ここに一皿の料理が運ばれてくる。 給仕はなにやら聞いたことのない言葉で料理名を告げた。 音も立てずに猫の尻尾が愛おしい人の頬を撫でるように目の前に置かれた皿からは湯気と香りがたちのぼる。 私は目の前のパートナーと視線を合わせて無言で語り合った。 彼女は 「そうね、わかるよ」 と視線で語り 「うん、あれだね」 と俺は視線で返した。 俺は幼い日に急な川の流れに足を取られた日のこと

          死を想う

          俺は時々、自分は永遠の命を授かっているのではないかと錯覚を起こす。 今日という日がこれからも未来永劫続くのではないかと甘ったれた妄想に耽ることがある。 しかしこれは妄想なのだろうか? はたまた錯覚なのだろうか? もしかしたら、現実ではないのだろうか? 【死】とは何を意味するのだろうか? 子供の頃から【死】を意識して生きてきたのだが、またここにきて【死】というものを再び考えさせられるイベントに参加してきた。 今回の投稿はイベントのそのレポート…というよりも、そのイベ

          自由と逃走 5

          何から逃げ出そうとしていたのだろう? その『何か』がわからないまま逃げ出そうとしていた。 しかし『逃げてもいい』と自分に言い聞かせることができたら、身も心も軽くなれる気がした。 俺は過去に何度か現実から逃げ出した。 しかし逃げ出した先で自分でも予想もつかなかった出会いがあり、気がついたら想像もしていなかった未来が待っていた。 その挙げ句が今の素浪人のような状況なのだから、社会人としては褒められたものではないが、俺は逃げた結果、俺は俺でしかないという確固たる自己を獲得

          Soup Noodle Cuisine考 vol.3

          2年前に金澤流麺らーめん南を閉店した時に、石川県でトップのラーメン店である自家製麺のぼるさんと自家製麺テラさんが俺のためにお疲れ様会を開いてくれた。 ナチュラルな料理とワインが評判のイタリア料理店に出向いて、普段はお酒を飲まない2人もワインを楽しんでいた。 その時にのぼるさんが俺にこんなことを言ってくれた。 「南さんが石川県に現れてから、明らかに石川県のラーメン業界は変わった。価格帯もそうだし、独創的な限定麺を出す店も増えた。南さんが与えた影響はお客様よりも俺たち同業者