実のところ

死にたいと思う夜はあれど、もう生きていたくないということはなくなった。

自分が恥ずかしいことには変わりないけれど、周囲人の優しさを目一杯浴びて、カラカラということはない。

人生がつらいから辞めたかったのではなかった。

先に希望が感じられないから、ほんの少しの疲労にも心と体が耐えられなかった。

希望がないと人はすぐ死ぬ。

人の心のなんと折れやすいことか。

しかも折れてしまったら、修復するのにあらゆる苦労を必要とする。

その苦労が耐えがたい苦痛になる。

そして立ち直れなくなる。

わたしもほとんどそちらに足を踏み入れたようなものだったが、会いたい友達、会いたいと言ってくれる友達、家族のおかげで心が守られていると感じる。

死にたいと思う夜はまだあるけれど、二度と明日が来なければいいと、願うことはもうあまりしない。


昨夜は眠れなかったけれど、今朝も家族と同じ時間に起きて、大きな声で「いってらっしゃい」と見送った。

これさえできていれば、わたしは生きているのだと思う。


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