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クリエイティブのことを、知夫中二年生と。その1

こんにちは!
もう9月が終わろうとしていますね。日々時間が経つのが速く感じます。。

3日(回)坊主を回避したnote。これを今度記事にしようかな、なんて考えながら日々を送るようになっていました。連載を持っている作家さんや週刊誌に関わる人たちは大変だろうな、なんて思ったりもします。

継続は力。これは間違い無いなと思います。僕もデザインの世界に飛び込んで18年になります。(20周年記念パーティしたいな。企画しようっと。)
以前の記事でも書いたのですが、26歳から始めたデザインの道。挫折を繰り返しながらなんとかやって来これてます。おかげさまで仕事も途切れる事なく、(しかもうまいこと重ならずに)いただけてありがたい限りです。
でもそこにはきっと18年間やってきた。という経験と自信も少なからずあります。もちろんまだ道半ばですが、これからも挑戦と変化を続けながら歩み続けたいと思っています。


さて、今回からはクリエイティブ制作の話を、数回に分けて書こうかと思います。


今年の1月から3月まで知夫中の2年生と、知夫の観光や魅力UPにつながるWEBサイトとポスターを一緒に作りました。そのなかで、中学生ならではのフレッシュな視点や面白いアイデア、島内出身の生徒・島外出身の生徒のコラボも面白く、僕も色々と学ぶことができました。
ちなみに、そんなこともあって、今年は島前高校にてクリエイティブの授業をさせていただくことになったので、それもまた楽しみです!


というわけで、これを機にクリエイティブ制作のポイントを僕なりにまとめてみようかなと思いましたので、今回もよろしくお願いします!

さて、
2020年の冬、知夫中学の先生から知夫の観光PRになる制作物を作る授業をしたいとの依頼があり、当時2年生の生徒にデザインを教えることになりました。しかも、3学期ガッツリと3ヶ月かけて。どんなようにしたいか、何を目指したいかなどをお聞ききしながら進めていきました。

当然、中学生に何かを教えるなんて初めての経験。しかも単発の研修とかではなく、ガッツリ3ヶ月。。また新しい挑戦が始まりました。今の時代の先生がどのように教えてるかは分かりませんが、そんなこと自分には当然無理なので、実際に広告制作を進める手順に沿って進めることにしました。

知夫中の二年生(現3年生)は全部で7人。全員で1つのチームとなって作っていくことにしました。アウトプットはWEBサイトとポスター。
それぞれの生徒がひとりづつ村民にインタビューして、それを記事にして写真と共に知夫の魅力を中学生視点でリアルに伝えるWEBサイト。そして、それを伝えるためのポスターを作ることになりました。

最初に相談のあった西ノ島のプログラマーの小山くんと役割分担をして、
僕は、広告全般の話やデザイン・コンセプトの話、紙媒体の話を。小山くんからはWEBの話をしてもらいました。

中学生なので、まずはクリエイティブを楽しくできるように考えました。仕事になると、大変な事やしんどい事がほとんどですが、それでも作るって楽しいですよね。楽しんでやれば楽しいものが出来上がって、みんな楽しい。そんなのを感じてもらえればと思いました。


授業の組み立ては、
0)自己紹介
1)広告のこと(デザイン・ブランド・コンセプト)を知る
2)チームのこと(自分を出す・互いの違いを楽しむ・違うからアイデアが広がる)を知る
3)企画・コンセプト・トンマナ設定
4)取材・撮影
5)構成・編集
6)ポスター班とWEB班に分ける
7)ポスターアイデア出し/WEBアイデア出し
8)ポスター制作/WEB制作
9)仕上げ(僕と小山くん)
10)印刷・発信
という感じだったと思います。


僕の知る実際の広告制作の流れで行い、実践のやり方で進めてもらうことにしました。これが身につけば即戦力!

授業過程=制作過程

この流れはクリエイティブの考え方と進め方なので、この制作に沿った形で広告・クリエイティブを紹介できればと思います。
( 0)はハショリます。気になる方は以前のnote記事をご覧ください!)


まずは、
1)広告のこと(デザイン・ブランド・コンセプト)を知る
広告に関わる身近な例を出して、デザインは特別なものではなく、当たり前にあるのものなんだと思ってもらえればと思いました。
一例を紹介しますと、

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身近にあるたくさんの商品。スナック菓子だけでもこんなにあります。さらに、この陳列もデザインされてますよね。


次に、ブランドの話

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白いTシャツに黒のインク、宇宙人から見たらどれも同じ価値かもしれません。でも、地球人は価値をブランドとして付加しています。(もちろん、素材は違うと思いますが、概念的な話です)ブランドによってビジネスモデルも変わる。マーケティングも、広告表現も変わります。


次に、コンセプト。

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このリーフレットのコンセプトは「崎の自然の恵み」。
空からの恵、海からの恵、大地からの恵。それをビジュアルで表現しています。表現のアイデアは空からみかんを降らせたり、みかん畑に巨大なみかんを置いてみたり。撮影も楽しかったですよ。


最後に、広告とは。

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広告は、その名の通り、広く告知するもの。
それは、見る人からは基本的にじゃまなものです。残念ながら。。早くスキップしたいし、CM中にトイレに行ったり。。
でも、人が何かを知るのは殆どが広告。広告が入るからWEBも運営できるし、TVドラマも作れる。
だから、見る人も見せる人もハッピーになれるような広告を目指してクリエーターは(汗水垂らして)作ります。(ターゲティングはそのミスマッチを減らす点でいいですよね。)


というような授業をさせてもらいました。

こういう座学みたいなのって興味ないと退屈なので、なるべく身近な話で興味を持ってもらえればなーと。中学生の反応はへーって言う感じでしたが、最後には楽しかったみたいで、良かったです!(ホッ)
大人も子供も楽しめる授業を目指したいと思っていますが、いかがだったでしょう。



ちなみに、先日、島前高でも1回目の授業をしたのですが、これに加えて「あまとめ」と「後鳥羽院800年映像」なんかも紹介しました。(島前高の授業は年末まであります。この話は追ってまとめたいと思います。さて、どうなるのか、楽しみです!)

あま+まとめで、「あまとめ」。ロゴやコンセプトから制作した、海士町のポータルサイト。日本は人口減少時代、記事を選んでまとめるのも、WEB上から自動収集するシステムを構築して、無人化しています。機械ができることは機械にしてもらって、人間はより想像力と創造力を磨いていく時代となりましたね。



PR動画の製作費でいったら東京の仕事と桁違いの低予算だけど、知恵と工夫(ないものはない)で、西ノ島の後藤さんに作ってもらった映像です。
10年前と違って今はiphoneでも映像を作れる時代。必要なのは、センス。センスは決して先天的ではなく、いつになってもどんどん磨ける技術。センスは生きていく上で万能な技術なので上げておいて損はないですよね。センスがいいなと感じる方に(どんな波でも)泳いでいればきっとセンスは上がると思います。



今回はここまで。次回は、2)以降(チーム作りや違いを楽しむ話、実制作のプロセスなんか)を書いていこうと思います。

(仕上がったWEBサイトとポスターはあえてここには貼りません。笑)

これを読んでくれている皆さんも、広告やデザインを通じて、世の中を見る目が変わって、楽しくなればいいなと思います。

それでは!

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