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格闘技で生きるなら頭の片隅に入れておかなくてはいけないたった1つのこと。

まず格闘技の前に昨今のエンタメ事情を整理してみよう。

僕はプロボクサーだけど、当然プロボクシングはエンターテイメントに入っている。

・プロスポーツはお客さんがお金を払って見に来て楽しむものだから当然そういうことになる。
観客は半分だったり無観客のことが多い。

・音楽業界も厳しい状況だと思う。
ライブが思うように出来ないから。

・漫才や舞台の演劇もライブで見れないのは厳しい状況だ。
一度ジャルジャルさんのワンマンライブを見に行ったけどびっくりさせられた。
こんなに作り込まれているのかと。
ただ、コントを見せるだけではない。
お客さんを楽しませる為に凄い工夫と最高のクオリティを感じた。
テレビで見るものとは違った。
面白い。

僕はジャルジャルさんの人柄とかは知らない。
純粋なお笑いのことしか知らない。
一緒に写真を撮ってもらって、サインももらってファンサービスも良いのは知っている。

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確か自分が買ったチケットの値段は5000円だったと思う。
新宿花月、ルミネtheよしもとのキャパ数は458席。
それを毎公演、チケットは完売。
全国どこでやっても。
とんでもないことだ。

ボクシングや他のスポーツに置き換えてもらえると分かりやすいと思うけどこれがどれだけ難しいことか。

何が言いたいかというと、これは仕事だ。
常に”お金”のことを頭に入れておかなくてはいけない。

僕は建築の仕事をしている。
工事をして赤字にならないようにしないといけない。
当然、お客様の要望に応えて綺麗に丁寧に喜んでもらえるようにしないといけない。
それは当たり前のこと。
赤字になってはいけない。

下手くそだと次は無いし、お笑いでも同じ。
また観に行こうとは思わない。

ボクシングも同じ。
弱くてお客様に喜んで貰えなくてはチケットは売れない。
しかし、チケットが売れる売れないはそれだけではない。
人柄だったり選手のドラマがあったり、身近な人だったりすれば応援してくれる人がいる。

お金だけでは無いが、社会に出てからは''銃口を向けられるが如くお金を突きつけられる''。



最近のオリンピックを見ても実感させられた。
4年に一度の世界的なスポーツの祭典。
スポーツを通した人間形成、世界平和が謳われている。

しかし、コロナ禍で露呈した、”政治と金”。
オリンピックの後ろにそれらを感じた。

僕はアマチュアボクシングを長くやっていたが、スポーツにもお金が絡む。
例えば、日本代表に選ばれれば、遠征合宿や大会に出場することになる。
当然、お金がかかる。
一回の渡航費や宿泊費だけでも一人数十万円だろう。

それは選手が払うわけではない。連盟だ。
プロに転向するのが分かっている選手に払うのは勿体ないと考える人はいないだろうか。
オリンピックで金メダルをとってもらいたいわけだ。
選手を育てるのも連盟の役割だ。

そしてオリンピックでのメダルは競技の知名度も上がる。


プロに進むことが分かっている選手は海外への派遣に選ばれなかったように思う。
強くても。



プロボクシングはどうだろう。
ここから踏み込んだ話しになるけどボクサーは頭の片隅に置いておいても良いかもしれない。

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