誕生

誕生日とは、この世に生を受けた日。

毎年年齢が一つ増える日。

何も変わらない日常の中、毎年一日だけその日が来る。

ただそれだけのことなのに、それを祝ってくれる人がいる。

こんな歳になっても、こんな私でも。

それはとても幸せなこと。

私が生まれた日、家族は何を思ったのだろうか。

喜んでくれたのだろうか。

そんなこと、直接聞いたことはないけれど、そうであったら嬉しい。

他人は私に出会って何を思ったのだろうか。

出会って良かったと思ってくれたのだろうか。

そんなこと、直接聞いたことはないけれど、そうであったら嬉しい。

家族であること、友人であることを恥ずかしいと思わせたくない。

だからこれからも、人として恥ずかしくない人生を歩もう。

私は堂々と、私として、私のために、生きていけばいい。

それがきっと、最高の恩返しになるはずだ。

生まれてきただけで幸せなのだ。

生きているだけで幸せなのだ。

生きていていいのだ。

この世界で、私として。

私はこの世界で、唯一人の存在なのだ。