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屋外での滑り方

 私は普段屋内の体育館で滑っているので、屋外で滑るのがかなり苦手だ。その分、動画などを見ながら、どうしたら良いのか結構考えた。屋外は、普段歩いているだけでは気づかない小石や小枝もごろごろ落ちているし、意外とアップダウンも多い。

 屋外で滑るなら、一番お勧めなのはスポーツコート(テニスコートなど)。私も近所のローラースケートサークルに参加してネットボールコートで滑ったりしている。こういった場所なら、私のように屋外が苦手な人でも安心して楽しめるはずだ。スポーツコートなら小石などの障害物も少なく、地面もほぼ平らにできている。路面も普通のコンクリートより若干柔らかくて滑りやすい。

 ただ、日本には自由に利用できるスポーツコートは少ないかもしれない。


■ほうきで掃く

 それ以外の場所で滑る場合は、まず最初に地面をほうきで掃いて、小石や小枝をあらかじめ取り除いておくと良い。特に硬めのウィールでは、障害物にカツーンと当たると、ウィールの回転が急に止まって転倒しやすい。

 とはいえ、一か所で練習するのではなくローラースケートであちこち移動したい時には、あらかじめ路面を整えておくことなどできない。その場合はできるだけ柔らかいウィールを使い、障害物に対応しやすい滑り方を習得するしかない。


■道路交通法

 日本では道路交通法も考慮に入れる必要があるようだ。詳細はこちらのユリリンマンソンさんの記事がお勧め。

 日本では、トラブルを避けるためその場所でローラースケートの使用が許可されているかどうか確認してから滑るのが一番確実なようだ。昔、私が日本にいた頃は、みんな家の前の道路で子どもたちが自由に滑っていたけどなぁ。その分、事故なども多かったのだろうな。

 ちなみに私のいる国ではローラースケートも自転車と同じような扱いで、ヘルメットを被らなければ罰金だが、基本的にどこでも滑ることができる。海沿いの歩道で滑るのは、もう本当になんとも言えず気持ちが良い。もちろん住んでいる市によって若干細かな規則の違いがあるし、ショッピングセンターや駐車場などは事業主によって禁止されていることが多いが。コロナ渦のロックダウン中には、近所の散歩や個人でする屋外エクササイズだけが許可されるなかで、ローラースケートで散歩する人たちがどっと増えていた。


■柔らかいウィールを使う

 屋外では、基本的に柔らかいウィールを使う。柔らかいウィールなら、小さな石などを乗り越えられるし、路面のデコボコの衝撃も吸収しやすくなる。屋外用のウィールについてはこちらも参照。

 硬めのウィールを使いたい時は、あらかじめ掃除して小石などを取り除いておく。


■プロテクターを使う

 コンクリートやアスファルトの屋外で滑る場合は、プロテクターが必須だ。プロテクターについてはこちらを参照。


■デコボコ道での対処法

・よける

 普段は「下を見ない!」と注意されるローラースケートだが、屋外の場合は路面を注意して見ておく必要がある。もちろん足元を見ていたら逆に危ないので、進行方向のちょっと先の路面を見ながら滑る。そして石やデコボコ道などがあれば、まずはよける。よけながら、できるだけ平らな道筋を瞬時に選んで滑っていく。犬などがゆっくり歩いていてすり抜けたい時などは、横に芝生や草地があれば、そちらに一旦よけるのも安全だ。芝生や草の上はウィールが滑らず歩きやすい。

・小刻みに走る

 急に芝生や草地によけなければならなかったり、急に砂利道や小枝が多く転がっている路面に出くわしてしまった時などは、ウィールを回転させず、滑らずに小刻みに走ると通り抜けることができる。走れば滑っていた推進力を無理に急ストップさせてつんのめることもない。

・両足で滑る

 屋外では、基本的に両足で滑った方が良い。ひょうたんは屋外に最も適した滑り方だ。ちょっとしたデコボコ道は、足を地面につけたまま前後にずらして滑り(スタガー)、後ろ足=しっかり重心をかける、前足=つま先を浮かせて後輪だけで進むと衝撃を吸収しやすい。前足には重心がないため衝撃の影響は少ないし、後ろ足が衝撃を受ける時には前足の後輪が支えになる。悪路では膝を曲げて腰をいつもより低く落とすこと。

 ひょうたんとそれを応用した前後にずらす滑り方はこちらを参照。

・バックで滑る

 膝を曲げて腰を落としながら、上体も傾けてつま先側にしっかりと重心をかけてバックで滑るのも衝撃に対処しやすい滑り方だ。こちらも足を前後にずらしておく。歩道からアスファルトへ繋がる小さな下り坂に砂利がたまっている場所などにも有効。

・飛ぶ

 日頃からジャンプの練習をある程度している人なら、飛び超えてしまうのも1つの方法だ。突然障害物が目に入った時、とっさにとりやすい行動でもある。ただし、着地時に転倒してしまっては意味がないので、ジャンプに慣れていない人は無理しないこと。着地時には衝撃を吸収するため、膝を曲げて腰を低くすることを意識する。

・トウストップで歩く

 あまりにひどい路面の場所を通り抜けなければならない時は、トウストップで歩いてしまえばOK。階段や段差などでもトウストップを使ってつま先立ちで歩けば上り下りできる。階段を下りる時には、後ろ向きになって梯子を下りる要領でトウストップを使えばより安全だ。特に足の大きい人は、階段の幅にローラースケートが安全に収まらないので後ろ向きで降りること。


■坂道での対処法

 登り坂も下り坂も、傾斜がきつい場合はスキーと同じように斜面を大きく横切りながらジグザグに滑っていくと滑りやすい。

 また、下り坂ではバックで滑り、後ろ足のトウストップでブレーキをかけながら滑ると一番安全でコントロールしやすい。


■一段高い歩道に乗る&降りる

 一段上になった歩道に上がりたい時は、もちろん手前で止まってから「よいしょっ」と上がってまた滑り出してもよいが、滑りながらそのまま乗り降りすることもできる。上がる時は歩道と平行に滑りながら、片足ずつ1,2,と上がる。下る時は同じように滑りながら片足ずつ降りていけばいいだけだ。膝を曲げて腰を落としながら体重移動する。


■動画を見てみよう

↑ How to Roller Skate OUTDOORS! by Dirty School of Skate

 ダーディ・デボラの動画。屋外ではひょうたんで滑る、プラウストップ、足を前後一列にして障害物の上を滑る、一段高い歩道に乗る&降りる、芝生によける、を実演してくれる。

↑ How to Roller Skate Outdoors - Stairs, Slopes and Stops by Dirty School of Skate

  こちらもデボラの動画から。坂道ではつま先とつま先を合わせると止まったまま立っていられるよ、というのは良いアドバイス。ちょっとした下り坂ではその足のままチョップ、チョップ、とチョップ・ストップを使いながら下って行くと良い、というのもおもしろい。階段では後ろ向きになってつま先を階段に押し付けながら降り、上る時は斜めに足を使う。なるほど。私は、いつも階段ではトウストップで上り下りしていた。トウストップを取り外してしまってる人もこれなら階段が怖くないかもしれない。最後は、下り坂で片足のトウストップを使ってブレーキをかける滑り方。

↑ How to Roller Skate Over Rocks and Sand Outside! by INDY JAMMA JONES

 インディ・エマ・ジョーンズの動画。砂利やデコボコ道に対処するにはどうすれば良いのか、というのはこの動画が一番分かりやすい。両足を横ではなく前後にずらしていればつまずいても足を出しやすい、小刻みに走る、などを実演してくれる。砂に覆われた場所ではスリップしやすいので、ストライドしないで(蹴らないで)ただ姿勢を低くして滑り抜けること、というのも良いアドバイス。

↑ Learn how to roller skate DOWNHILL *aka HILLBOMB* by INDY JAMMA JONES

 こちらもインディの動画。坂道を下るには、というのはこれが一番分かりやすい。斜面を大きく横切りながらジグザグの方向に滑る、バックでトウストップを使いながら滑る、などを実演している。トウにかける力を加減しながらスピードを調節したり、止まったり、というのも分かりやすい。斜面を横切って滑る時は、肩を閉じて横方向に体を向けるとスピードを落とすことができる、というのも良いアドバイス。ある程度のスピードをキープしたい時はもちろん肩と体を開けばよい。

↑ Skating Outside For Beginners - Avoiding Obstacles and Dealing With Different Surfaces! by Skatie

 ケイティの動画。ウィールについての説明では、右足に柔らかいウィール、左足に硬いウィールを履いて実演してくれる。デコボコ道ではトウストップで歩く、芝生によけて歩く、坂を上る、下る、なども実演。フォアでブレーキをかけながら滑る方法として、前輪だけを使ったTストップのような動きを利用しているのが面白い。でもこれ、ウィールがすぐへたってしまうだろうなぁ。やはりその次のバックでトウストップを使いながら滑る方法の方が良さそうだ。斜面を横切りながら滑る方法では、方向転換する時に外側の足を使ってターンするのだが、内側の足はつま先を上げて後輪だけで支えにしておく、というのも良い方法だ。

↑ HOW TO ROLLER SKATE OUTSIDE PART 2: HOW TO SKATE OVER GRAVEL AND SMALL ROCKS! by Queer Girl Straight Skates

 クイア・ガールのレベルの動画。足を前後にずらすこと、腰を低く保つこと、ひどすぎる路面はトウストップで歩くこと、などを実演してくれる。横にカニ歩きしてもよい、というのもいいアドバイス。


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