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【駄文】生活の中の偶然

週末の始まりは家の掃除。
フロアマットを集め洗濯機に入れる。普通の洗濯物と足で踏む布類を分けるようになったのはここ最近のことだ。未だにその感覚を理解はしてないが、「その感覚だと靴下もだめじゃない?」なんてことを言って無駄な衝突を生むくらいなら分けたほうがいいと納得はしている。

掃除機をかけ、トイレ掃除をして、風呂を洗う。最後にクイックルワイパーをかけ洗濯物を干し、クッションカバーやタオルのためにもう一度洗濯機をかける。これが終わる頃にはだいたい午前中を使い切るタイミングだ。

その日は誕生日プレゼントを買うために横浜まで出かけ、せっかくの遠出なので街をブラブラしていた。ある店に入り、目当てのものを探していると店員さんと目があった。「どこかで見たことあるな」と思いつつ、これをくださいと話しかけるが、名前が出てこない。昔から名前を覚えるのが苦手だ。

絞り出した記憶から「○○さんですか?」と聞くと私の記憶も大したもので、10年ぶりの知り合いであった。こんなところで会うと少なからず話も弾み、また機会が合ったらご飯でもと締めくくり、いい気持ちになって店を出た。一気に昔の知人の情報がアップデートされる。そうかあの娘に子供が生まれたか。

横浜に行くとお店が休みだったり、駅で迷ったりとあまりいい記憶がない。この思い出がそれらを消し去って横浜メモリーはトントンに更新された。

帰り道、最寄駅で降りて一週間分の食材を買うつもりで歩いていると立ち飲み屋の可愛いカップルに偶然会い立ち話をした。「また飲みに行くね」と挨拶を交わし買い物をして家路につく。

こういう偶然は、重ならずにもっとまばらに起こってくれれば、平和な気持ちで一生を過ごせそうなのに。

そううまくはいかないものである。

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