見出し画像

コンテストのために20万円かけて私がエコなドレスを作った理由

少し時間が経ってしまい恐縮ですが、先日記事も書かせていただき、実施していた「サスティナブルドレスを作る」ためのクラウドファンディングが終了し、設定金額を大きく超える503%、¥503,000を30名以上の方からご支援いただけました。応援、ご支援いただいた皆様本当にありがとうございました。

なぜサスティナブルにこだわったか

詳細は上記の記事に記載してありますが、サスティナブルでない服作りには沢山の課題が潜んでいます。簡単にまとめると、下記などがあげられます。

・綿花の栽培における大量の農薬問題
オーガニックでない場合、綿花栽培には、農薬や肥料が大量に使用されており、自然環境や農園で働いている人達への被害が報告されています。

・マイクロファイバーによる河川や海洋汚染
衣服に使用される化学物質は洗濯によって抜け落ち、マクロファイバーとなります。これらは海に流れ、海洋生物に飲み込まれて蓄積することで、海洋生態系にさまざまな影響を与えることが指摘されています。

・服作りで出される有害物質
服を作る過程では、有害化学物質が使用され、その一部は河川に放出されて水質汚染を引き起こし、地域環境への悪影響があります。

・児童労働や人権侵害
綿花の生産は利益率が低いこともあり、劣悪な環境、低賃金で子どもや女性が働かされています。働く子どもたちは当然、学校に通うことができない場合もあります。

素材がなさすぎる!困難を極めたオーダーメイドドレス作り

上記の課題の解決になるドレスを作り、その意義を発信するために、私はクラウドファンディングでお金を集めてドレス作りにチャレンジしました。
ドレスは着物の再利用ドレスを作るなど、サスティナブルな取り組みをこれまでもされているAtsu Nishikawa さんに完全オーダーメイドで作成していただくことに。
二人で市販されているオーガニックコットン生地をくまなくリサーチしたのですが、種類が大変限られており、ドレス素材として候補となるものは2、3個程度でした。
限られた素材しか使えず、通常よりもデザインパターンにも制限がかかるため、デザインの選定にも時間を要しました。ただ、ドレス作りのプロに依頼できたこともあり、なんとか素材と私のイメージにあったドレスのデザインが決まり、スケジュール通りに制作を開始することができました。

使えそうだった生地2種類でいろんなカラーサンプルを購入
レースを仮止め中
採寸をしながら製作中

認証マーク付きの素材を使用

結果として、エコテックス®とOrganic Content Standardという2つの認証マークがついたオーガニックコットンの布を使った薄ピンクの上品なドレスが完成しました。着心地も良く、機能的で、環境や社会にも優しい、本当に私の理想をはるかに超えるドレスとなりました。

BeautyJapanでの発信と受賞

そして、このドレスを着て臨んだ、社会で活躍する女性を表彰するコンテスト「BeautyJapanベイエリア」では、ありがたいことにエンターテインメント賞を頂く事が出来ました。

オープニングのランウェイでは、着用しているドレスがクラウドファンディングの資金で作成したサスティナブルなものであることを観客に発信しながら歩かせていただきました。

たくさんの方に、「なぜそのドレスを作ったの?」「どういう意義があるの?」などと聞いていただけました。
その度に、服作りによる環境汚染やアパレルの労働環境の悪さなどを説明し、沢山の方が共感してくださいました。

日本大会への出場決定

さらに!上記の受賞をしたことにより、11月25日に行われるBeautyJapan日本大会の舞台にも立つことが決まりました。
同じドレスを再度着る予定であるため、さらに多くの方に対して発信させていただけます。

ドレス作りにおける課題

今回のドレス作りは個人で着用する1着のみでしたが、大量生産する上ではやはり課題が大きいことも学びとしてありました。

・ドレスで使用できそうな素材が市場にそもそも少ない
前述の通り、コストや手間のかかる製造で流通量が少ないため、作りたいと思ったデザインでのドレス制作にはかなりの制限が出ました。

・シワになりやすい
コットンはシワになりやすく、一度着ただけでシワだらけに。にもかかわらずスチームアイロンでは深いしわがとれませんでした。 スチームは水の粒子が小さく、繊維を通過してしまったり、早く乾くからだそうです。 霧吹きでしっかりと水を与え、生地を手で伸ばしてドライアイロンをあてないとなかなか綺麗にならないうえ、ドレスの場合アイロンがかけにくい形状であるため、アイロンかけに30分以上かかる大きな手間となりました。

・縮みやすい
オーガニックコットンは化学薬品を使った防縮加工をしていないため、洗濯をすると多少縮むことがあります。そのため洗濯ネットを使ったり、乾燥機を避けて日陰干しをするなどの工夫が必要です。しかし、ドレスとなるとボリュームがあり、こういった工夫を行うことにも通常より手間がかかります。

かなりの課題を身をもって実感し、私が作ったようなドレスである必要があるのか、どういった形状やどの素材を使った服であれば管理もしやすいかなど引き続きリサーチしていきたいと思います。

スカートだけで30分以上かかったアイロンかけ

最後に

今回のドレス作りをきっかけに、環境や社会への負荷がかからないものづくりおよび消費行動の大切さを沢山の人に広めていくことができました。

また、オーガニックコットン市場およびドレスメンテナンスにおける課題など、実際の制作をしてみないとわからない沢山の新たな学びもありました。

まだまだ私の拙い小さな発信ではありますが、少しずつ、でも着実に、これまでの学びを還元しながら、みんなの価値観を変えていきたいと思います。

今回初めて挑んだ個人でのクラウドファンディング。
不安もありましたが、沢山のかたがたに助けられて最後までやり遂げることができました。
ドレスの完成およびコンテストでの受賞は、本当に応援して下さった方々のおかげです。

感謝を忘れずに、これからも楽しく社会課題の解決に取り組むことができるサステナブルでファッションを通して、「見た目」と「心」両方の美しさに自信をもてる人を増やしていきたいと思います。

引き続き精進し、発信や勉強を通して成長していきたいと思いますので
今後とも応援のほど宜しくお願い致します!

記念に緑の中で撮影をしました!

撮影協力 フォトグラファーMusaさん

参考)クラウドファンディングの資金利用内訳

参考)クラウドファンディングの資金利用内訳
●収入
503,000円(税込)
●支出
クラウドファンディング手数料25%  125,750円
ドレス制作費 198,000円
コンテスト事務局費用96,500円
リターン費用 97,000円
発送費用 5,300円
計 522,550円(税込)

→達成率は高かったですが、ほぼとんとんでした

日本大会に向けて応援お願いします!

最後に!現在私はBeautyJapanというコンテストの日本大会に向けて準備をしています。社会で活躍する女性を応援するコンテストで、この大会でも女性経営者として笑下村塾の取り組みや想いを発信しています。

一人でも多くの方に最終ステージで私の想いを伝えるためにも、ぜひ皆様からの応援をお待ちしております。

下記ページのフォローが応援につながるほか、いろんな情報発信もしていくのでぜひチェックしてみてください。
https://www.facebook.com/MBJHQ

  • 日本大会ガイドブック購入

少々お値段お高めですが、個性溢れるファイナリストたちのメッセージや素敵な写真が載っているガイドブックをぜひ見てみてください。購入が私個人の応援にもつながるので、希望の方はぜひ直接ご連絡ください。ガイドブックのなかで着用している服2着もサスティナブル要素をいれているのでぜひご注目を!(2着ともまだ未公開です)
価格:1冊¥5830(税・送料込み)


株式会社笑下村塾 代表取締役
相川美菜子


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?