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IT企業として、市民のコロナ対策のために何ができるか考え、取り組んだ5つの施策

新型コロナウイルスの発生により、暮らし方が大きく変化しました。
外出ができなくなったり、色々な新しい制度やサービスが生まれたり、働き方の概念が変わったり。
私たちLINE Fukuokaも比較的早期から在宅勤務に切り替え、準備していたイベントが中止になったり、サービスのリリース時期を後ろ倒したり、色んな影響がありました。

でも、だからと言って手を止めるわけにはいきません。
むしろ、IT企業として、皆さんが毎日利用するLINEを提供する企業として、福岡市のスマートシティ化を推進する組織として、使命を持ってやるべきことがたくさんあると捉えました。

そこで私たちの組織は2月中旬時点で、
・新規のプロジェクトをストップ
・今やるべきこと(主にコロナ対策のサービス開発)に注力

というようにピボットを行いました。
その結果、この3ヶ月でいくつかの取り組みを実施することができ、その事例をご紹介します。

【1】福岡市LINE公式アカウントで、
コロナウイルス情報を取得可能に

友だち数167万人という、自治体LINEアカウントNo.1の福岡市LINE公式アカウント上で、感染に関する情報を検索できたり、相談窓口に接続できたりします。
この機能は、福岡市内で初めての感染が発覚した2月20日の翌日、2月21日にローンチ。スピード感をもって開発しました。

【2】デリバリー事業(LINEデリマ、出前館)の
キャンペーンを、福岡市と共同で実施

緊急事態宣言後、外出自粛や飲食店の営業停止が進む中、デリバリーやテイクアウトへの期待が高まりました。私たちはLINEデリマや出前館(資本業務提携)といったアセットを活かし、Uber Eatsなど他社サービスと共に、共同でキャンペーンを実施しました。
1000円以上の注文に対し、500円分のポイントを還元。このポイント還元の原資は、なんと福岡市が負担します。
このキャンペーンは、4月7日の緊急事態宣言発令を受け、4月18日にスタートしました。

【3】福岡市LINE公式アカウントで、
特別定額給付金の問合せ対応が可能に

4月30日に補正予算が成立した、一律10万円の特別定額給付金。国民の大半が対象になるため、手続きのやり方など、多数の問合せが発生します。それによって役所の窓口や電話が大混雑することが予想され、福岡市LINE公式アカウント上で「チャットボットで自己解決できる」機能を5月11日に実装しました。

【4】商業施設のフードコートで密を避ける、
LINEで注文・決済機能をリリース

福岡地所様が運営する商業施設「木の葉モール橋本」のフードコート営業再開に伴い、LINEで注文・決済できる機能をリリースしました。
これは昨年8月から実証実験を進めてきた案件ですが、コロナウイルスの影響を受けてローンチ(一般公開)時期を見送ってきました。
5月14日に福岡県の緊急事態宣言解除を受け、フードコート内の飲食店が段階的に営業を再開。
全店再開となる5月18日、注文・決済時の店員との接触や、行列に並ぶ際の他のお客さんとの密状態を避けるための施策として、ローンチが決まりました。

【5】西鉄の電車・バスの混雑状況を、
西鉄のLINE公式アカウントで確認可能に

福岡県の緊急事態宣言解除により、徐々に外出自粛ムードが緩和されつつありますが、まだ油断は禁物。
西日本鉄道様として5月11日に混雑状況(ICカードの利用実績データを活用)をホームページ上で見える化する取組みを実施し、それを5月19日にLINE上で確認できるようにした取組みです。
密を避けながら適切に行動し、徐々に日常を取り戻すためにとても意味のある取組みだと思います。


このように、各取組みのキッカケとなる行政の決定やニュースが出た日から、

【1】の施策 : 1日
【2】の施策 : 11日
【3】の施策 : 11日
【4】の施策 : 4日
【5】の施策 : 8日

という短期間でリリースしたことになります。

これが実現できた理由を簡単にいうと、

まず、自治体や企業とオンラインでタイムリーにコミュニケーションできたことが大きかったと思います。
アポイントの調整や会議室の予約、移動などにかかる時間をカットし、チャットやZoomなどでタイムリーにコミュニケーションをとることによって、いつも以上のスピード感で進んだ実感があります。

それから、社内の意思決定がとにかく早かった点です。私たちの組織は毎日17時から30分間、リーダー陣が集まって定例MTGを実施しています。そこでデイリーで進捗を確認し合ったり、アイデアのブラッシュアップを行います。
そして、週に2回、取締役COO鈴木・PR部門の責任者松尾・Smart City部門の責任者南方の3者でMTGを実施し、そこで各案件の最終的な意思決定やリスクチェックを行います。

また、前段で申し上げたとおり、早い段階で組織のプロジェクトをピボットし人的リソースの調整も比較的うまくいった点もよかったと思います。


終わりに・・・
まだまだ油断は許されない状況。
私たちLINE Fukuokaとしてもやれることはたくさんあるはずなので、引き続き福岡市の快適な暮らしのためにチャレンジしていきます。


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