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詩「七十二時間」

白けるときには親の顔 もしくはそれに 近い顔 君の顔は? 萎んで見える朝顔に水をやる昼の 一番高いところから涙が降ってくる わたしの世界の 外側からの涙 殻に包まれたわたしに質感で挨拶をする ぴとぽと と 視線で殻の裏側に走る 光のゆら幕を絡め取って
わたしは君に指を挿入しながら 起きた
この部屋の外には大きなトラックが何台も走っていく 得体のしれないものを運んでいく 常にどこかが揺れている 家まで 君まで

ポテトチップスと 時
薄い布団と ふくらはぎ
硬い人参と 自分の皮膚

食べたものを数える 残り 一分


おやすみやさい。


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