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タイタニックは「生きる」がテーマの作品なんだと改めて観て気付いた話

元々母親がタイタニック大好きだったから実家ではよくタイタニックのビデオが流れてた。だから子供の頃なんとなく観たことはあった。

観るたびに泣く母を見て、何回も観てるのになんで毎回泣くんだろうって思ってた。

だけど、27歳になって改めて映画館観て、永遠リピしたくなる気持ちも、毎回泣いてしまう気持ちもぜーんぶ理解できました。笑

(書く必要あるかな?って思うくらいに多分みんな結末知ってる映画だけど、一応書いておきます、こっからネタバレありです)

いや〜〜〜本当に良かった。

エンディングを知ってるからこそ、映画開始5分くらいで泣いてしまった。もうね、全部が切ないんよ。

ポーカーでチケットを勝ち取って、希望に満ち溢れた笑顔で船に走って入っていくジャックの姿を観たら、おばちゃん涙が止まらないの、、

現実社会を象徴する船の中の世界

単なる2人のラブロマンスじゃなくて、命や人生がテーマの作品なんだなって改めて観て気付いた。

あの船は、明確に貧富や男女の差がある現実社会を象徴してて、そこに乗る2人ももちろん社会の一部。

実際、乗客のおよそ2200人中1500人が亡くなり、700人が生き残ったが、その生存者の多くが富裕層だったそう。命の重さは階級で異なるのだ。

そもそも、最悪の結果を招いた理由の一部は、この船は「絶対に沈没しない」という慢心や「救命ボートをたくさん乗せるのは見映えが悪い」と、乗客の半分の数のボートしか用意していなかった脇の甘さだ。

ひどく人間臭い。

ただ、人間の愚かさを描きつつも、決して社会批判をするだけの作品ではない。人間臭さに対するあたたかい眼差しもたくさん感じた。

特に、船が沈没するとわかってからの、最期の過ごし方の描写が好きだった。

どうにか生き延びようと戦う人、自分の命は後回しで、他者のために尽力する人、最後まで演奏をやめない楽団員たち、富や妬みへの執着を捨てないローズのフィアンセ、自ら命を断つ乗組員、愛する人と最期を迎えることを受け入れる老夫婦、など、そこには人の数と同じだけ、それぞれの最期の過ごし方があった。

また、船の作り手の中には、乗客を残して先に避難してしまう人もいたんだけど、作り手をみんな悪い人として描いていた訳でもなかった。逃げるのではなく船と共に最期を迎える船長がいたりと、善と悪をはっきりさせないあたりも、たまらなく人間臭かった。

ローズの成長

あとは、タイタニックってローズの自立の物語だよなあと、改めてみて感じた。はじめは、名家のお嬢様としてお母さんに決められた人生を悶々としながら生きてたんだけど、ジャックと出会って、どんどん自分の意志で動くようになって、かっこよかった。

ラストの、生存者として名前を聞かれるシーンでは、ドーシー(ジャックの名字)って名乗ってたし、名前を変えて、彼女が望んでた自由を手に入れたんだろうな。乗馬をしてる写真も映ってたし、ジャックから教わったことを全力で全うしたんだろうなあ。

確かに2人は乗れない

ラスト、絶対あの板2人乗れたでしょってずっと思ってたし、よく言われてる意見でもあるんだけど、改めて観ると、確かに2人は乗れないなって思った。はじめに2人で乗ろうとするんだけど、バランスが取れないで失敗してたの観て、確かに一緒に乗ってもジャックの方に偏っちゃうなーって。

順番交代で乗る、とかもできたかなって思ったけど、確実にローズを生かしたかったジャックがそれは許さなかっただろうなとも思うしなあ。はあ。。

冷たい海水の中で亡くなる寸前のジャックは、それでも船に乗ってローズと出会えたことが幸せだったって言うしさあ。。これが愛か。

この「2人とも板に乗れたかどうか」論争ついては主演の2人もうんざりするほど質問されているみたいで、このインタビューがおもしろかったから貼っておくねん。

i dont fucking knowってケイトウィンスレットが答えてたのが印象的だった笑

https://www.youtube.com/watch?v=saIyYpG3hPM

さいきんでは25周年に因んで、ジェームズキャメロン監督が、実際に生き延びれたかどうかを全く同じ環境を再現して実験してた。笑

長い年月を経てもいまだにみんなの関心があるって、ほんとすごいよなあ。

土曜の昼に観たけど日曜の夕方まで目が腫れてたww それくらいに涙腺崩壊したし、映画館でも涙をすする音が本当にたくさん聞こえた。

もう当分他のコンテンツは摂取したくないくらいに余韻に浸っていたい。。

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