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自転車で北海道縦断(5/7) 道北の試練編

注:この記事の内容は2016年の夏の出来事です。

前回

11日目 初めての野宿(美瑛→北竜)

さらば蜂の宿

戦友たちと

美瑛の伝説のライダーハウス 蜂の宿を出発する日がやってきた。

ここで出会った戦友 原付乗りの田沢、自転車乗りのドルジと記念撮影。
また再会を約束する。

さっそく田沢はエンジン音を響かせて走っていった。

自分はドルジ君と一緒に旭川まで自転車で走る。

いのちの源

途中のセイコーマートで購入。
北海道ではこれとようかんパンばかり食べてた気がする。中毒性がある。

クマ出没につき

旭川の手前でドルジ君とも別れる。
自分は旭川市外に入らず北竜という町を目指す。なんでもドデカいひまわり畑があるという。

しかしそこまでの道中が少し厄介だった。

旧国道 出口 自転車でどう注意したらええんや・・・

国道12号を通って石狩川沿いを走っていたが、途中で自転車は旧国道を走行しなければいけない。この旧国道というのが少し厄介で。

入口にクマ注意の表札があり、左右も木々の茂みに囲まれていてる。
森のクマさんとばったり遭遇しそうな雰囲気満載なのだ。

とはいえこのルート以外に選択肢もないし・・・と入口で突っ立っていると釣りに来たと思わしきおじさんが声をかけてきた。

「こっち側にはそうそう出ないよ笑。川の向こうは危ないけど笑

おそらく地元民であるおじさんの言葉に安心し旧国道に突入する。

やっぱり途中でビビって、当時好きだったラブライブ!の曲を爆音で流し続けた。

その後も石狩川沿いを走る。
仲良くなった人たちと別れて一人旅に戻った寂しさもあったけど、なんだか胸がソワソワする

なんでもこの辺りは神居古潭(カムイコタン)と呼ばれ、アイヌ神話の舞台だそうだ。

神居古潭を抜けると深川市に。
あたり一面田んぼが広がっている。
若干肌寒い。

太陽を味方につけた町

北竜町

ようやく本日の目的地である北竜町にたどり着く。
神居古潭で感じた謎のソワソワ感と、ちょっと肌寒い深川田園地帯の影響で精神的にヒエッヒエッ。

さっそく北竜ひまわりの里へ向かう

うひょ~~~~~~~
太陽気持ちいぃぃぃ~~~~~
これは"夏"

冷え切った心が一気に温まっていく。
やっぱり太陽は偉大だ。

12日目 黄金海岸での再会(北竜→留萌)

午前4時ごろ
外で人の話し声がして目を覚ます。

ひまわり畑を見た後、近くの道の駅で初めて野宿をした。
事前にネットで先人たち(自転車旅行者)のブログを読んで、決めた場所だったがやはり不安だった。

「夏の北海道なら道の駅で野宿してる人も結構多いよ」
とドルジ君にも励まされていたが、ふたを開けてみると野宿しているのは自分ひとり。

戦友たちからのメッセージ この後も助けられる。

美瑛の蜂の宿で出会った戦友からのメッセージに励まされて何とか就寝できた。ありがとう二人とも。

萌える!!!!!

今日は北竜から海沿いの町、留萌へ。

北海道のアキバ
もえる!!!!!
留萌駅

と、ここで懐かしい人物と再会。
旅の序盤、大洗から苫小牧までのフェリーで仲良くなった自転車乗り、鈴木君だ。

旅の途中もちょくちょくLINEで連絡を取っており、二人でオロロンラインを走ろう、と留萌で合流したのだ。

"夏"が始まる

"夏"が始まる

合流してさっそく鈴木君から「泳ぎに行こう」と提案され海岸に向かう。

俺たちの"夏"はここから始まる。(ここでは書かないけどいろいろあった。)

13日目 地獄のオロロンライン(留萌→天塩)

北海道を旅する人間にとってあこがれの道。それがオロロンラインだ。
日本海に沿ったこの道は北海道らしい大自然の中が広がっている。

まぁ地獄でした。

最初は海を見ながら

本日の目的地は留萌から約100km先の天塩という町。
海沿いの道をひた走る。

海沿いにはニシン番屋が 儲かってたんだなぁ

海沿いをずっと走っているとだんだん口の中が塩辛くなってくる。
恐るべし潮風。

諦めないなら焦ることもないさ

風も強いため風車が多い
登って下って登って下って

とにかく登っては下ってを繰り返す。
そのうえ道幅が狭いので真横を猛スピードで車が追い越していく。恐怖。

しかも見通しが良いので、坂道を登り切ると眼前にはアップダウンを繰り返す道が広がる。絶望。

誰だよこんな凸凹な所に道を作った奴は!

と意味の分からないキレ方をしながら、なんとかペダルを前へ。

脳内でELLEGARDENスターフィッシュの歌詞

「諦めないなら焦ることもないさ」

をひたすら口ずさみながら己のペースでペダルをこぐ。

ようかんパン

町に着くたびにセイコーマートに駆け込み、ようかんパンとカツゲンを補給する。

魂のセイコーマート

なんとか天塩に到着。
この日に入った温泉が人生で一番気持ちよかったかもしれない。

ライダーハウスに大学サークルの団体が宿泊してて少しビビった。
留萌あたりからグループ旅行者を見ることが増えた。

14日目 何もない原野(70km) (天塩→稚内)

この日はこの旅一番の過酷な日になるかもしれない。
そう予感していた。

サロベツ原野を走るからだ。

サロベツ原野 言い換えると70km近く(民家も店も)何もない草原

天塩のライダーハウスで出会ったおっちゃん曰く

「原野に近づいていくごとに人工物が少しづつ無くなっていくんだよね」

「最終的に残ったのは道路のアスファルトだけ」

だそうだ。

それを聞いて自分も鈴木君も震えた。

と言いつつ実は結構ワクワクしていた。
何もない原っぱを70kmも自転車で走るなんてそうできない。
こういう経験をするために自分は北海道に来たんだよ。

朝、天塩のセイコーマートでこれでもかというほど食料と水を買い込む。
70kmも補給ができないなんて初めての経験だからだ。

サロベツ原野突入

見渡す限り平坦!!!
果てしない大空と広い大地とはこのことか。

天塩でおっちゃんが言っていた通り、人工物が地面のアスファルトだけになる。立ち止まると聞こえてくるのは風の音だけ。

追い風だったこともあり、想定よりも早くサロベツ原野を抜けることとなった。途中、鈴木君は今日中に宗谷岬に行きたいからということで別れた。

遠く幽かに利尻島の利尻富士
最終目的地 宗谷岬はこのずっと先

"最北"の町へ

途中で見つけた変な岩(左端)

サロベツ原野を抜けて稚内方面に走る。目指すはノシャップ岬

無事カエルまでが"旅"
現れた"最北端"の文字

"最北端"の文字を見て、ここまで来たかと感慨深くなる。
ゴールはもう目と鼻の先だ。

ノシャップ岬で一休みした後、本日の泊まる予定の宿に電話。
お盆真っただ中だったが宿泊は可能とのこと。

宿に向かうため稚内港に向かう。

地元の方にいただいたジュース
稚内駅

次回


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