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夏の伊勢参り/無職の18きっぷ旅行記④

「いつもと雰囲気が違う」

伊勢の町を歩いていると、何とも言えない違和感を感じた。

二見で二見興玉神社に参拝した後、伊勢市駅まで移動。
駅前のホテルにチェックイン。

ここまでは毎年やっていることなのだが、
なんだか今年は町の空気が違う。

伊勢神宮下宮参道にて

違和感の正体に気付いたのは
伊勢神宮外宮参道を歩いている時だった。

伊勢の夜は早い。
17時を回ると店も神宮も閉まってしまう。

そのため、いつもだと閑散としている時間帯なのだが
今日に限っては店も開いて賑わっている。
浴衣姿の人もちらほら。

どうやら八朔参宮の日だったらしい。

2022年8月1日
この日は八朔参宮と呼ばれる縁日だった。

朱に染まる空の下で

祭りの夜特有の、胸の底が弾むような感覚を感じながら
外宮まで歩いていく。
今日は特別に夜間参拝ができるようだ。

火除橋

火除橋を渡ると広場に出る。

朱色に染まっていく空、セミの鳴き声。
脇の勾玉池奉納舞台では横笛の演奏が行われていた。

なんだか特別な瞬間に立ち会っているようだ。
心が弾む。

外宮入口

境内に入るとさらに多くの参拝客が。
神楽殿の前では行列もできていた。

八朔参宮の記念品の授与をしているらしい。
参拝を終えた後、自分も並ぶ。
地元の子だろうか、小さい女の子が団扇二見浦の塩をくれた。

陽が沈んでからも祭りは続いた。
「伊勢にこんなに人がいたのか」と思うほどの賑わい。

観光客は少なく、地元の人たちが大半のようだ。
ローカルな夏祭り、胸が温かくなる。

うどんから始めるお伊勢参り

次の日。

今日は改めて外宮へ、
そのあと猿田彦神社内宮へ参拝することにした。

外宮参道沿いの若草堂で朝食を取る。

若草堂
年季の入った店内
落ち着く
伊勢うどん

外宮からバスに乗り、猿田彦神社前で下車。
日差しが強烈に照り付ける。
今日も一日、熱くなりそうだ。

猿田彦神社の祭神は猿田彦大神
啓行(みちひらき)の神ともいわれている。

前日に訪れた鈴鹿の椿大神社二見浦の二見興玉神社
どちらも祭神は猿田彦大神だ。

あちこちで祀られている神様なのだが
元は伊勢の地主神だったのでは、という説もあるらしい。

社殿裏の御神田
蝉の声が響く

猿田彦神社から歩くこと10分
内宮の入り口、宇治橋に到着する。

伊勢神宮内宮入口

宇治橋を渡った五十鈴川の向こう岸は、
砂利が敷き詰められた広い境内。

もうここは内宮の神域だ。
ここに来ると「伊勢に来たなぁ」と思う。

五十鈴川
気持ちのいい冷たさ
飛び込みたくなる

神都の夏

内宮の参拝を終え、おはらい町に。

伊勢旅行と言えばメインはこちら、という人も多いのではないか。

妻入りの木造建築が立ち並ぶ。
うだるような暑さなのだが、多くの人で賑わっていた。

店先で冷やされたご当地サイダーが涼しげだ。

おかげ横丁
太鼓櫓
神恩太鼓
と呼ばれる太鼓の演奏が行われる
スターバックス
伊勢にチェーン店があるのも目新しい
伊勢うどん(2回目)
赤福本店
座敷席

軒下の風鈴が揺れる。
見上げると、向こうの空に飛行機雲が浮かんでいた。

無職の旅はまだ終わらない。


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