【日記】台湾で読む日々 5.21,22

5.21 Sun

くもり時々雨。
家屋で出かけて、インド料理屋でランチ。
大好きなビリヤニを食べる。店員さんも優しくて、帰りになぜかインドの石鹸をもらう。
台湾にて、非中国語話者と話すとき、英語を使うか中国語を使うか悩む。
結果、ここのお店では英語のほうがスムーズだった。

大好物のビリヤニ
貰った石鹸

日本語の本が置いてある本屋に行く。品揃えがなかなかすごい。日本の小さい本屋レベルである。
念願の西加奈子の『くもをさがす』を買えた。最後の一冊だった。
ゆっくり大切に読もうと思う。
子には『パンどろぼうVSにせパンどろぼう』を買う。家族みんな『パンどろぼう』が大好きなので一緒にケラケラ笑いながら読む。笑える本っていいよね。

移動中は『シャネル−その言葉と仕事の秘密』を開く。21世紀の女性を先取りしたようなシャネルはかっこいいし、憧れる。

きちんと手の入るポケット、両手が自由になるショルダーバッグ、何より自分の足で颯爽と歩ける丈のスカート。すべて機能と美、「はたらくこと」と「エレガンス」を両立させようとして想像したファッションである。

PP.11-12、山田登世子、『シャネル ――その言葉と仕事の秘密』、筑摩書房、2021.

見せびらかせの金ぴか主義を否定、かつ大量消費の偽物の贅沢も拒絶したシャネルは、過剰なルッキズムに侵され、SNSでブランド物を見せ、自己顕示欲を満たそうとする現在をどう思うのだろうか。
機能とエレガンスを求めたシャネルの商品までも今では見せびらかせのアイコンになってしまっているのは非常に皮肉で悲しい。

ハイブランドのバッグは、母から引き継いだものの他は一つだけ持っている。買うときに一生大切にしようと思っている。でも大切にしすぎないでたくさん使う。高いものは、長持ちするのだ。
自分の価値をそれに委ねるのではなく、その価値に自分が追いつけるようになりたいと、私は思う。



5.22 Mon

くもり。
今日も湿度が高い。家で過ごす。
洗濯掃除の後に、革製品のメンテナンス。
カバン、財布、靴を磨く。
日焼け止めがついたり、土で汚れたそれらを磨く。
値段に関係なく、こうして大切にメンテナンスするとき、愛しさは増し、心が満たされていく。
以前、YouTubeで西加奈子さんが「経年変化するものが好き」的なことを言っていて、年を重ねる毎に、私もそれを強く思う。人も物も、自然に変化していけばいい。だからこそ儚い!って煉獄さんも言っていたしね。
頬の高いところにできたシミも、子を産んで脂肪が増えた腰回りも、今は愛したいと思う。いや、それも今だけかもしれないけれど。

4歳がご飯を食べなくて怒る。いつものことだけれど。今日は親子丼だ。あれこれ言われて嫌になって怒ってしまった。
怒ったからって、食べるわけではないし、そこまで怒る必要があるのか、という葛藤もある。
「おいしい」と言って、いや、言わなくてもいいけれど、少なくともパクパク食べて欲しいと思うのは、エゴなのだろう。
これが買ったものだったらもっと怒らずに済んだのだろうか。いや、やっぱり同じように怒っただろう。
この気持ち、怒りをどうしたらいいのだろう。
私の感情と、理想の育児の乖離にずっと苦しんでいる気がする。もやもや。

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