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女性採用枠の少なさについて

日本社会は、まだまだ男性優位な文化が根強く残っています。

男は偉いから女は雑用でいいのだ、という考えはもう表立って出ては来ないけど、子育ての愚痴などを聞くと、本性が現れる家庭ではそのような態度の男性もいるような気もします。

ホワイトカラーの企業でも採用で女性の正社員を意図的に減らしたりしていることや、

一時期問題になった、医学部の入学試験問題に男女の差をつけていたことからも汲み取れるように、

「女性は結局結婚で辞めるんだから」という決めつけによって最初から進められているものも多いですね。

しかし、男女平等にするという考えも、行き過ぎるととても危険なのです。

警察官の採用は、今現在目指している10%がせいぜいなところというのが現場を経験しての感想です。

なぜ採用の女性比率が少ないんだと不満に思っている人がいらっしゃるなら、考え方を改めた方がいいです。

もし面接で女性警察官の活躍についての考え方を聞かれても、安易に「採用枠を増やした方がいい」なんて応えず、下記の実情も知ってから謙虚に応えましょうね。


「女性の活躍の場」といっても、どうしても荒れた現場に女性警察官だけを送ることはできません。

荒れた現場、例えば刃物所持、けんか、暴れた酔っ払い、大声でわめき散らす精神錯乱者..

そんな中で、あなたが体を張って最前線で制圧できますか?

私は無理だと思うし、現場では制圧しに行く男性警察官の後ろにいることで、どうしても足手まといになりかねません。

拳銃が手っ取り早く欲しいと思っている悪い人は、女性の一人勤務の時間帯を調べて襲撃してくると思いませんか。

ドラマでは必ず女性の刑事さんがいて、頭が切れる役で活躍していますね。

ドラマの影響か、今でこそ女性の刑事さんという認識が当たり前になっていますが、それでも各課に1名いる程の割合。

専務に行ける女性警察官は優秀な人というイメージで、ほとんどは交番に配属されることが多い傾向にあります。

なぜ交番が多いのかというと、代用ができるし、チームプレーがきくからです。

お互いに得意なこと、苦手なことを補填しあって現場対応ができるのです。

荒れた現場が足手まといとなることが多い一方で、私はその中でも自分が出来ることを探そうとし、当事者になだめるように優しく声をかけ、それがうまくいったことがありました。

荒れる人って、女性に優しくされるのに弱かったりします。

同じテンションで話をしても通じないので、女性の穏やかなイメージを利用し、私の声掛けで興奮を落ち着かせられ、他の男性勤務員から感謝されたことがあります。

そんなことも頭の片隅に入れておいてもらい、武器として使えたらいいですね。

何が武器になるかは人それぞれ違うとは思いますが。

(補足ですが、男女平等という考えが行き過ぎた例として挙げるのは、「天皇を女系に」という今騒がれている考え方です。

日本を侵略から守るためには、天皇制が男系でなければならないという遺伝子の仕組みがありますが、それを理解している日本人はどれほどいるでしょうか。)

表面上だけで判断してはいけません。

採用人数がそれくらいにしてあるのは、そういった意図があるから。

それでも女性警察官の比率が昔より増え、働きやすい環境になっています。

先輩たちが耐えて来てくれたお陰で、今は肩身の狭い思いばかりする必要がなくなったことに感謝しましょう。

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