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【2019フロンターレアドベントカレンダー寄稿】初めてクラブ事務所に行ってスタッフと話をした

※この記事は、2019川崎フロンターレアドベントカレンダーに寄稿するものです。
機会をいただき、ありがとうございました。

今年のサポーター活動では、ひとついつもと違うことがありました。
それは、初めて「クラブと一緒に運営を考えることをやってみたい」と思い、実行に移したこと。

毎試合繰り返される朝活「列抽選」。
これを何とかならんもんか、と思い、プロジェクトにして公開したのが今年の10月。

枠組みを考え、ステークホルダーに連絡を取り、最終的にはクラブスタッフさんに「一度事務所に来ていただいて、詳細をお聞きしたい」とオファーをいただくところまでやりました。

その時のお話はこちら

今回は、この思いつきで始めてみた取り組みを振り返ってみて、今思っていることを書き残しておこうと思います。

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いつも、だれでも、仲間がほしいと思っている。
それを信じておくこと。

今回は、ぼくがいわば勝手にプロジェクトにして始めて、周りを巻き込みに行ったわけです。
そんな中で、クラブスタッフの方がわざわざ時間を割いてくれたこと、本当に感謝しています。(Sさん、ほんとうにありがとうございます!)

話をしているうちに、Sさんから「もっとこうしたほうがいいとか、ありますか?」と尋ねてくれました。
そのときに、ほんとにおこがましいんですが、思ったんです。

やっぱり、いつでも、だれでも。
自分の仲間がいてほしいのだ、と。

なぜこんなことを思ったかというと、ぼくがキャリアカウンセラーの資格を取る時に学んだことが、ここでつながったと思ったからなんですね。


たとえば、あなたが「この会社いいなー、こんな会社で仕事したいなー」と思ったとします。
でも、その会社のサイトには、自分が応募できそうな職種の求人がなかったとしたら、あなたはどうしますか?

多くの人が「ああ、今はこの会社に入るチャンスがないな…」とあきらめると思います。
でも、こういうときの正解は、

「『私はこんなことができます!だから、何かお仕事ありませんか?』をはっきり書いた履歴書を送りつける」
です。

実はこういう考え方は、キャリアカウンセリングの世界ではごく一般的なものです。

企業というのは、いつでも、事業を前に進めてくれるパートナーを探しているもので、それは求人をかけている職種だけではありません。

さらに言えば、このように送りつけられた履歴書を見て初めて「〜〜ができる人、今いてくれたら助かるんじゃない?」と、企業のほうが気づくこともあるのです。

人がひとりでできることは、限りがあります。
仲間を見つけることのスタートは「私はこれができます!(したいんです!)」を表明すること。そこから、今までつながらなかった人の糸を引き寄せることができるんだな、と改めて思いました。

秘密にすればするほど、人はむだに不信になる。
思っていることは、表明すればいい。

※ここに書いているのは、あくまで個人的な感想です。自主的な活動に対して、なんやかんや求めているように書いていますが、あくまで感想なのであしからずご了承ください。

今回のプロジェクトを進めるに当たり、川崎華族さんにも連絡を取りました。
列抽選を行う時間帯は、華族さんが横断幕を準備するための時間でもあることから、大事な関係者の方たちだと思ったからです。
でも、華族さんからは、本日時点でご返信をいただけていないので、おそらくこのままだと思います。

まず。
ぼくは川崎華族というチームの方々をリスペクトしています。
自主的な活動でありながら、さまざまな場面でクラブを、サポーターを後押ししてくれ、本当に感謝しています。

ただ、ひとつだけもったいないと思うことがあって、それは

考えを表明するスタンスを持ってくれない

ことなんですよね。

何を考えて、この行動をするのか。
またはしない(今はできない、などもあるかも)のか。
そのビジョンを明確にすることで、しなくてもいい行き違いや誤解の多くを解消できるはず。
それがひいては、理解者・仲間を増やしていくことにもなると思います。

もっと言えば、判断に迷うことがあったら、サポーター全体に聞いてみればいいと思います。
例えば、チャントの中で歌いにくいのはどれか、試合中やめてほしいことはあるか、などなど。
多くの人が納得する意思決定はたいへん難しいものです。だからこそ、ある程度の根拠を持って決定していくプロセスを大事にしていくことが、今後は必要だと思います。(みんながこう言うから決めた、と言えますしね(笑))

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「お客様は神様」とは違う。
そんな関係性の幸福。

ここ1、2年くらい、顧客とサービス提供者との関係性は大きく様変わりしてきていると感じます。

「お客様は神様」と考えられていた時代から、より対等で距離の近い関係に、変化してきていますよね。

前の記事にも書きましたが、サッカークラブにとってのサポーターというのは、単なる顧客とは違う、ちょっとへんてこな関係性で関わっているものです。

これが疎ましいと思う人もいると思いますし、または「いや、金払ってんだからこっちがお客さんだろ」と思っている人もいると思います。

ぼくは、近いうちに「お客様は神様」の時代は終わると思っています。

なぜなら今は、多くの人が自分の居心地いい空間を自分で探して見つけている、その環境があると思うからです。

苦痛だと思っていることをそのままにしておく必要はない、その選択肢を誰もが当たり前のように考えて、選択できるようになっている気がするのです。

そしてなにより、一つの事業を事業者と顧客で一緒に考えられるというのは、とても幸福なことです。
ぼくはこのSさんと話ができてから、次の列抽選が少し楽しみになりました。この感覚が持てることは、今までになかった幸せなことだと思っています。
そして、自分とフロンターレとの関わりが、この延長に続いていってほしいな、と思います。

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たまたま中原区に住むことになって応援し始めたフロンターレですが、今は完全に生活の一部。
こんなふうに、何かにどんどん生活の中のスペースを侵略されていくのも、悪い気はしませんね。

ちなみに今は、故郷のカマタマーレ讃岐に何か力になれることはないかな、と画策しています。これも楽しみ。

(11/28 追記)
列抽選について、等々力の近隣に在住という方から「休日の朝早くから騒がしく、平日フルで働いたあとの休みなのに騒音で休めないんです」というコメントを頂きました。
大事なポイントに気付かされたと同時に、おそらく、当日集まってくる人にはそういう視点はないと思います。

みなさま、まずは「スタジアムまでは静かに移動」をはじめませんか?

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