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五月といえば

今日から五月。良く晴れて爽やかな朝で始まった。
五月といえば。

「ああ皐月 仏蘭西の野は 火の色す 君も雛罌粟(コクリコ) われも雛罌粟」

与謝野晶子が作ったこの短歌と赤い罌粟の花が咲きひろがったフランスを思う。日本好きなフランスの友人にこの歌の説明をすると、一生懸命朗読して音声メッセージをくれた。
「Coquelicot」
と本場のコクリコの発音が聞けて感激した。もしかしたら今に彼女から赤い花の写真付きのメッセージが送られてくるかもしれない。彼女は私が赤い罌粟をこよなく愛していると思っているのだ。


萩原朔太郎の詩にも五月が出てくるものが幾つかあるが、この詩は五月という言葉は出てこないが私の中では明るい五月のイメージだ。

「馬車の中で

馬車の中で
私はすやすやと眠つてしまつた
きれいな婦人よ
私をゆり起してくださるな
明るい街燈の巷をはしり
すずしい緑蔭の田舍をすぎ
いつしか海の匂ひも行手にちかくそよいでゐる。
ああ蹄の音もかつかつとして
私はうつつにうつつを追ふ
きれいな婦人よ
旅館の花ざかりなる軒にくるまで
私をゆり起してくださるな。」

こんな風に馬車に乗ってうとうとしてみたい。
実際は私は休みもなく忙しい五月のスタートだ。




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