蟻葬の夢をみた
昼間ずっとしゃがんで蟻をみていたせいか
こんな夢をみた
幸いなことに、死んだと思ったら私は
小さじ一杯分ほどの黒い砂糖の粒粒になっていた。
蟻がやってきて、一人一粒ずつ、
その砂糖を運んでくれる。
蟻に運ばれるのは心地よかった。
蟻の歩みは安定している。
なんだか眠くなるような、おんぶされているような
リズミカルな歩を重ねる蟻。
そして穴の中を下りて行く。ゾロゾロと降りて行く。
穴の中に下りて行く道は暗くてひんやりしている。
どこまで降りて行くのかな。粒粒になった私。
辿りついた地中のちいさな広場に積み上げられていく粒粒。
蟻葬。
でもできれば蟻の食料になりたい。
そんな夢を
二時間しか眠れなかった夜の
貴重な微かなまどろみの中で見た。
今夜はもっと長く眠りたい。
🌟心配しないでください。
こんな夢を本当に見たわけではありませんから。
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