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小さいころ好きだったこと~魂の望みを思い出す

今日は月に一度、フリーで美容師をしている長女hinaのところへ。
髪を切ってもらっている間、
ランチの間、
ぶらぶらと一緒にウィンドーショッピングをする間
お互いに、深いところまで話せる友達は少ないということが共通の私たちは
とにかくよくしゃべる。

今日、hinaが教えてくれたこの番組

帰りの電車の中で見たのだけど、hinaとしゃべっていたこととリンクする内容だった。

自分の本当にやりたいことをやっていく、それしかないよね、稼ぐためにじゃない、仕事にするためじゃない。ひたすらに、好きなことをバカみたいに一心にやり続けること。

というのが、私たちの結論だった。

最近の私たち家族は寄れば、そんな話をしている。

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末娘kanaは、ウェディングドレスの制作をする人になりたい。
そのために、4年制の専門学校の3年生で、技術を磨くために寝る時間を削って夜遅くまで本当に頑張っている。

4年生は、昼間の学校に行っている長い時間を自分の制作に充てて、作品をどんどん作りたいから、その時間を確保するために夜間に通いたいと学校に申請をした。

もう半年以上前からその話をしているが、学校側がウンと言ってくれない。
先生たちが入れ代わり立ち代わり、kanaを説得に来る。
先生たちの言い分は
4年生も昼間部の方に来てちゃんと就活することが、どれだけあなたの人生にとって大事か。企業に採用してもらうために、昼間部に来てちゃんと卒業すること。夜間に行くことは許可しない。嫌なら退学するしかないと。そして、学校も卒業できなかったような人を採用する会社はないし、インターンにも行かせるわけにはいかない。
とのこと。

kanaは、先生たちに言った。
私は、夜間部に行ってちゃんと勉強を続けて卒業しようと思っている。今までもすべての課題をきちんと提出して評価もされてきた。私は就職したいのではなくて、自分がやりたいことをできるようになって、行きたい会社を見つけて就職したい。勉強を続ける意思があるのに、退学するしかないんですか?と。

先生方は、人が変わっても言うことは同じ。

あなたはわかってない。世の中そんなに甘くない。あなたのやりたいことは今やらないといけないことか?今は勉強して就職することが大事。順番が違うでしょう?と。
また、別の先生から話をしようと言われたけど、kanaは「もう話すことはないです」と言ったそうだ。

kanaは、学校をやめると決めた。

「迷いはないの?」と私が聞くと、「ない」ときっぱり。
我が娘ながら天晴れ。

オットにも、
「学校やめるね。今まで学費を出してもらったけど」と。

私もオットも、自分で決めることが大事だと思っている。自分で決めたことなら、もし間違ったとしても自分の選択なので納得がいく。そのことが大事だと思う。そして、まだまだやり直しはいくらでもできるし、好きなことに一心に向かうそのエネルギーがあるときに、チャレンジしていくことは素晴らしいこと。

かなり自由に仕事を選んできた姉のhinaは、
kanaはなかなか自分から動かないから、学校がそんなんやから決心ついてよかったんちゃう?と彼女らしい意見。

それにしても、学校側の対応にkanaが何も言う気が起こらないのもわかる。
昼間部に残れの一点張り。
その理由が、就職するため。

まあ、我が家ではずっと、
「何が好きで、自分の人生で何をして生きていきたいのか」
が家族のテーマになっているぐらいだし、シュタイナー学校でも、本当にやりたいことは?というテーマに12年生の時に1年間、チューターの先生とかなり深いところまで突っ込んで学んだので、「就職のために」今があるのではない、というのが彼女の深いところにあるのだろう。

そんな彼女からしたら、先生たちの言う言葉がまったく響かないのは仕方がない。

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冒頭に紹介した「ハラミちゃん」は、2年前にYoutubeに現れて、私も大好きで、よく見ていた。彼女の経歴は上の動画で初めて知った。
小さい時から褒められるのが嬉しくて練習を頑張って、音大に入って、ピアノを仕事にしたかったが、ピアノがうまい人はいくらでもいると諦めて、IT企業に就職。そこでも頑張ったけど身体を壊して3か月引きこもって退職。
苦しい挫折があったようだった。これからどうしよう、という時に、ふとストリートピアノを弾いてみたい、と始めたものを友達がアップしたところから人生が大きく変わったそうだ。

彼女の幼児期に描いた絵が紹介されていたが、まさに今のハラミちゃんの姿そのもの。ピアノを弾く自分の周りにたくさんの人がいて、皆が楽しんでいる姿。

それを見て、私はやっぱり、
人が本当にやりたいことは、小さかった子どもの頃に夢見ているんだなと思った。
小さい子どもの頃に、自分が大好きだったことは何?時間を忘れてやりたかったことは何?というところに立ち返って、それをもう一度やってみることが人生を開くことになるのではないかと思う。

我が子たちは、幸い、自分の好きなことを見つけている。
hinaは、2歳の時に、自分の前髪を工作用のハサミで自分で切って、私を驚かせた。
kanaは、私への誕生日に、「いつかお母さんに作ってあげたい服」の絵をプレゼントしてくれた。
daiは、人にものを運んであげるのが大好きだったが、今、憧れの宅配会社でバイトしながら、万屋だいちゃんで、そのような仕事もよく頼まれて楽しそうにしている。

でも、やりたいことって、なかなか見つからないものだというのもわかる。
私がそうだったから。
私も、これからの人生を考えたとき、全くお金にならなくてもやりたいこと、時間をわすれてできること、を考えた。
子どもの頃に大好きだったことって、そういうこと。

そして、それは魂の望み。
あなたの好きなことは何?
あなたが本当にやりたいことは何?
下手でもいいから好きだったことは?←これが大事。褒められなくても好きだったこと。
子どもの頃、時間を忘れてやったことはなに?

お父さんお母さんも教学校の先生も、子どもが小さいころに、「この子はホントにこれが好きなんだなあ!」と思わせられる、そんな片りんを見せたときに、思う存分やらせてあげてほしい。そのきらきらした横顔をよく見てあげてほしい。大人になってからそれをもう一度見つけるには、すごく時間がかかるから。

就活中の人たちも、就職するにしても、それを自分で知ったうえで就職する方がいい。

人生は就職するためにあるんじゃない。
就職が幸せを運んでくるんじゃない。
大学を出て、就職して働き続けられたら一生大丈夫、でもない。
お金がないと好きなことができないわけでもない。

人間は、やっぱり、好きなことをしていることが一番幸せなんだ。
そのことをするために生まれて来たと言ってもいいくらいなんだと私は思う。それを定年するまで待つ必要もないし、学校に受かるまで、就職するまで待つ必要もない。

今が苦しい若い人たちみんな、そんなことを一度ちゃんと考えられたらいいなと思う。

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