アトピー×登山「痒くなるけど山に行きたい! 身体と向き合うきっかけ」

痒くなるけど山に行きたい!
日焼けすると真っ赤に腫れ上がるけれど、天気がいいのは大好き!

 会社員になってから登山の楽しさを知り、同時に自分の身体がアトピーであることを思い知らされた筆者の体験談と、アトピーと付き合いながら登山を楽しむ方法を模索する記事です。


※注意事項※必ずお読みください※

 同じ悩みを持っている人の助けになれば良いな、と思い記事作成いたしましたが、筆者は医療従事者でも専門家でもない一般人のため、こちらで紹介する対策や心がけには不適切な情報が含まれる可能性があります。

 私の実践している方法が最善ではありません。試すときは自己責任のうえ、異常を感じたらすぐかかりつけの皮膚科医に向かってください。

以上のことをご了承のうえ、お読みくださいませ。



はじめまして!『朝を迎えに。』と申します。この記事はアトピー性皮膚炎と付き合いながら、登山を楽しみたい私自身の体験談を元に作成しています。同じ悩みを抱える方の参考になれば良いな、と思い、筆を取りました。

簡単に私の身体情報とアトピー歴をお教えします。私は、二十代後半の女性で、アトピーは幼少期からの付き合い、皮膚科に通うことは日常です。学生時代はインドア派で、日焼けも気にしないくらいアウトドアには縁もありませんでした。会社員になってから登山に目覚めます。

始めて登ったのが地元山形の朝日岳で、無謀にも山小屋泊でした。そんな無茶ができたのも、地元のベテラン登山者さんたちに同行できたからなのですが、この日を境に、私は登山の魅力を知ります。

朝日岳山頂からの景色。山頂に到着すると霧が晴れ、最高の見晴らしになりました。


一歩ごとに変わる景色、澄んだ空気。長時間動かし続ける足腰は疲労を越え、快感に感じてきます。自分のリズムで歩き続けられる楽しさ。頂上が近づき、徐々に開けてくる景色、そしてついに到達する山頂で空に包まれる爽快感といったら、なにものにも変えられません。






初めての山登りを最高の記憶で終え、下山した私を待っていたのは、日焼け。


赤く腫れてしまった顔。化粧水がヒリヒリ沁みて痛い。大量に汗をかく登山中、ウォータープルーフの日焼け止めをこまめに塗り直していたのですが、選んだ日焼け止めが弱かったのでしょう、効力がありませんでした。


翌日すぐに皮膚科に行き、顔の薬とビタミン剤を処方されます。それから登山に行く際は汗で流れにくい日焼け止めを吟味して使っていたのですが、ある日、また登山で日焼けをしてしまいます。


当時は仕事のストレスを登山で発散しており、毎週末、山に入っていました。精神はそれで保たれていましたが、私の肌は毎週繰り返される日焼けと疲労のダメージに耐えきれなかったのだと、思い知らされました。





「日焼け程度でまた皮膚科に行くのも面倒だな」と思ってしまったことを、いまでも後悔。どんどん荒れていく肌、腫れを増していく顔。


皮膚科に時間を割くのを面倒がって、私は顔の肌荒れを放置しました。荒れていても、日焼け止めと最小限の化粧をして出勤していました。顔から湿潤液も出ていました。このときに皮膚科に行くべきだったのです。そして、ある朝、目も開けられないほど顔が腫れ上がります。アンパンマンには申し訳ないのですが、アンパンマンほど腫れ上がり、見ていられない顔になってしまいました。

職場には休みの連絡を入れ、慌ててかかりつけの皮膚科に行くも、「うちでは手に負えない」と大きな病院に回されます。初めて会う皮膚科医の先生は「ありゃーひどいね!」と軽い調子でしたが、親身に治療に当たってくれました。

ステロイドの内服薬、外用薬を処方され、「元の顔に戻れなかったらどうしよう」という不安を抱えたまま、一週間のうちに顔は元通りになります。安堵とともに、ステロイド薬の強さを思い知らされ、もう2度と同じ目に会うまいと、先生には肌荒れの要因となりそうな出来事をすべて話しました。

要因と考えられることは登山の日焼け以外にもありました。ネットで流行っていた美容法を試してみたり、化粧品を試してみたり、シャンプーを変えてみたり……アレルギー検査をしても、結局、直接の要因はわかりませんでした。はっきりしたのは、私が自分の体質に無頓着であったことです。アレルギー検査をしたのも、今回が初めてでした。すべての要因が合わさり、登山中の日焼けがきっかけで、吹き出してしまったのだと思っています。





アトピーで肌の弱い私は、登山はやめたほうがいいの?


この質問には、「日焼けはしないほうがいいけど、登山をやめるほどではない。しっかり対策すれば大丈夫。次はどこに登るの? 私も登山好きなんだ」と笑顔を向けてもらい、自分の体質に向き合いながら、山を楽しむ方法を探すことにしました。

きっかけ編は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。
次の記事では、それから実践している日焼け対策について紹介します。

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