第一読者は依頼者さん。心をこめて書面を作っています。
書面を作ることは、弁護士の重要な仕事です。
裁判所に出す訴状や答弁書、準備書面。
ご本人の体験を書く陳述書。
交渉相手に出す文書。示談書や契約書。
その意味で、文章を書くプロ、でもあると思っています。
私は書面を作ったら、必ず、最初に依頼者さんに送り、読んでもらうことにしています。主な目的は、間違いや抜けモレがないかの確認のため。
ですが、時に依頼者さんが、こんな反応をされます。
「本当にこのとおりで、涙が出るほど感激しました」
「私の気持ちを理解していただいて感謝しています」
「〇〇先生が担当でよかったです」
まだ裁判所にも提出していない段階なのに、私が作った書面を読んだだけで、依頼者さんが感動し、感謝してくださる。そんなとき、とても嬉しくなります。
勝ち負けの結果だけじゃない。
自分の気持ちを理解してもらい、それを言葉にしてもらうことでも、人は救われるのだなと思います。
だから私は、第一読者である依頼者さんのためにも、心を込めて文章を書きます。
わかりやすい言葉で。
情景が浮かぶように。
想いが伝わるように。
本当はそんなことにこだわらずに書面を書くことはできるし、そのほうがデキる弁護士なのかもしれないですが、
私は、目の前の人の力に少しでもなりたいと思って、こんなスタイルでやっています。
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