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開かれた姿勢こそが必要_Vol487

1 基礎の基礎を習得

レオナルド・ダ・ヴィンチは、息子に絵画を学ばせようとする親に向かって、遠近法と解剖学といった絵画の基礎の基礎をまず習得し、さらに大家のもとでいろいろなものを学ぶべきだと伝えたそうです。
斎藤孝氏は、「芸術以外の分野ではなかなかそうしたケースはない」と言っています。
教師としての基礎の基礎の技術を・・・私は、教師になってから学びました。
〔引用〕__________
考えてみると、前の時代を技術的に超えられないというのはかなり恥ずかしいことだ。芸術以外の分野ではなかなかそうしたケースはない。個性を言い訳に、基礎や基本という根から吸収することを軽んじる傾向は、やはり現代人が弱くなっている証拠でもある。基礎などなくても個性的であればいいのだと作り手側は甘え、鑑賞側はその風潮を許している。
「座右のゲーテ 壁に突き当たった時に開く本」(斎藤孝  公文社新書)
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2 私のしなければならない事

斎藤孝氏は、「私は、進化を逆戻りさせないというのが、あるべき姿だと思う。」と言っています。
芦田恵之助の「教式と教壇」に次のようにあります。

〔引用〕___________
教式は、本来人々の工夫の上に存するもので、1を以って律しようなどとは思ってはならないことです。しかし、私の教式について研究してみようとお考へくださっている方のために、或いは之を参考して、自分の教式をうちたてようとなさる方のために、私の考へていることを、私の筆によってご承知願ひますことは、この道のために有難いことでもあり、私のしなければならない事と思ひます
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芦田恵之助は、自身の教式を、第一時〜第四時までを丁寧に記録しています。
教式の案を書くところから、授業の様子までの全てを記録しています。
こうした先人の工夫の先に、今がある。
先人の工夫を学び、進化させる努力をしなければなりません。
そうしたことを、TOSSと出会い、向山洋一氏に学びました。

熊本の教授法創造研究所の椿原先生が、オンライン授業の教育技術100を集めています。全国から続々と集まり、すでに100を超えたそうです。

〔引用〕___________
「日本特有の」というブランドより、世界の優れたものを積極的に受け入れて、自分たちなりに変形してものにしているのが日本である。その開かれた姿勢こそが、これからの私たちにとっても必要なものである。
「座右のゲーテ 壁に突き当たった時に開く本」(斎藤孝  公文社新書)
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先人の技術を受け継ぎ、優れたものを積極的に受け入れて、自分たちなりに変形しいく最先端の研究が、今、リアルタイムで行われています。