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ささいなことから、全体を組み立てる_ Vol762


算数の練習問題。
わからなかった子がわかるようになった時、嬉しそうな顔になる。

教師は、わからなかった子が、どこで躓いているのかを見つけ、
「どうすればいいのか」を、短く教える。
薄く赤鉛筆で書くだけでもいい。
できたところまで赤丸をつけるだけでもいい。

絶対必要なのは、褒めること。
昨日のその子より成長しているその子の今を、力強く褒める。繰り返し褒める。
その子は、小さなことに感じているかもしれない。
しかし、それはすごく大きなことなのだと、うんと褒める。

ところで、、、
算数の計算ができるようになると、その子は、何か変わるのだろうか。
その子は、そして、その子を含む学級や学校は、変わるのだろうか?

吉永順一校長先生は、国語・算数の「見える力」をつけることを学校の必達目標にした。
吉永校長は、その必達目標は「ささいなこと」だと言っている。
あえて「ささいなこと」から、教育改革に挑んだのだ

〔引用〕___________________
平均点5点、10点のささいなことから、教育改革はスタートすると私は考える。

10点アップさせるには、授業の中身が問われる。研修の体制が問われる。教師の意識が問われる。評価のシステムが問われる。
子どもの事実だけを評価の基準にすると、小さな事実こそ重要な課題となる。
一方「生きる力」「自己実現」「主体性」「自主性」「個性」といったきれいな研究紀要用語からは、何も生まれない。改善の具体策が抽象的なものになるからだ。
「ささいなことから、学校経営を組み立てる」。
なんと厳しく、なんと魅力的なテーマであることか。
残りの教職生活をこれに賭けたい。

「TOSS流で学校をつくり変える 必達目標で学力保証のシステムをつくろう」(吉永順一 明治図書)
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1年生の必達目標は次のように記載されている。
〔引用〕___________________
①すべてのひらがな、カタカナが100%読める。
②すべてのひらがな、カタカナが100%書ける。
③学習した漢字は100%読める。
④文節での音読ができる。

①1年生で学習する足し算が100%できる。
②1年生で学習する引き算が100%できる。
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全部で6つもある。
国語の①だけでも、「すべての子」が習得するのは大変なことだ。
それなのに、国語だけで「4つも」ある。
これを全員に達成するのだ
厳しい厳しいテーマだ
厳しいが、一人残らず習得させたい課題である。
この課題に、職員全員で挑戦した。
職員室はきっと、心地よい緊張感に満たされていたことだろう。

本日、来年度の分掌希望を提出した。
私も「ささいなことから、全体を組み立てる」に挑戦する。