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合同会社&anteさん主催・対話型キャンプ「わたしごと」参加レポ

1.対話型キャンプ@昭和の森「わたしごと」に参加!!


 2023年10月14-15日、千葉県の昭和の森キャンプ場で開催された、合同会社&anteさん主催の、下記のイベントに「みみすま」として参加してきました!

  直接的に「女子サッカー」のことについて考えたり、対話したわけではないですが、現在、耳すまが活動・展開中の「ジョガボーラきららさいたま」の場づくりの今後の在り方に、「対話」や「ファシリテーション」が生かしていけるのではないか、学べるのではないか、と考え、実家に近い立地で開催される幸運もあり、参加を決めました。

 合宿は、運営スタッフさん含めて14名で行われました。実に様々な全く違う職種の人たちが集い、コミュニケーションをとりました。雑談としてフランクに話すこともあれば、ワークショップとして、意識的に話し合うこともありました。

合宿1日目は、天候に恵まれ、
1.各自用意したお昼ご飯を外で食べる
2.森の中を散歩
3.森の中で「森の名刺」(ワークショップ)
4.「わたし」について考えるワークショップ(自己紹介など)
5.「しごと」について考えるワークショップ(仕事観の言語化ワーク)
6.BBQ
7.焚火を囲みながらチェックアウト

(耳すまは参加しませんでしたが、夜も遅くまで対話・雑談していた人もいたようです)

合宿2日目は、雨が降る中、
1.施設の朝食を食べる(各々のタイミングで)
2.カードゲーム(任意)
3.「わたし」と「しごと」について考えるワークショップ
(木の絵を描くワーク)
4.未来の自分11の質問
5.丁寧にひとりひとり全体チェックアウト

という流れで進行しました。

印象に残ったワークショップ、出来事などをご紹介します。

【合宿1日目】

◎森の名刺

 1枚の布が各自渡され、また参加者の方でドングリを沢山拾った方がいたので、各自2個ずつドングリを持って、布とドングリ2つを、自分の感性のおもむくままに、置きたい場所に置き、置きたいように置いみて、それぞれの表現を1人1人みていきながら、なぜここに置いてみたのか、なぜそのように置いてみたのか、ということを説明していくワークショップが展開されました。池や白鳥、樹木や竹藪、日向や日陰といった、様々な要素を含んだ、昭和の森の素晴らしい自然の景色の中で、それぞれが思い思いに個性を発揮しました。

昭和の森の素晴らしいロケーション

 本当に、このワークショップが、みみすまにとっては、いきなりカルチャーショックで、最初に布とドングリを渡され、好きなところに置いていい、というルールしか頭の中になく、本当にそれだけを実践してみたみみすまでしたが、皆さんの実践をみていたら、花を添えてみたり、木の枝を添えてみたり、落ちていた白鳥の羽?を使ってみたり、実に様々な趣向を凝らした表現をされていて、さらに各自の説明を聴いていたら、ものすごくよく考えられていました。ワークショップの時間は沢山あったので、その時間をいっぱいに使ったら、いろいろもっと工夫できたのかもしれないのですが、みみすまは早々に終わらせ、運営スタッフのハヤシさんや対話屋さんと雑談していました。

 皆さんの繊細で豊かな表現力を発揮された実践と比べると、かなり簡素で殺風景気味な実践になったのですが、みみすまの「森の名刺」はこちらです!

耳すまの「森の名刺」

 意識したことは、布を置く位置、どんぐりの配置、布の置き方(起伏をつくった)でした。竹と竹の間に布を置くことを通じて、ひとは、「あいだで生きている」、ということを最近考えていたので、表現してみました。つい最近、「風をとおすレッスン」という本を読んでいたこともあり、その影響が結構あったかなと思います。

 2つのどんぐりの配置も、近すぎず、遠すぎず、のちょうどいい距離感を意識しました。人と人との風通しの良い関係性をイメージしました。サッカーでも良いパスを受けやすい距離感ってあると思うので、それもちょっと意識しています。そう捉えると、布は、起伏がありながらも、長方形の体裁を残しており、サッカーグランドにもみえてくるような気もしています(笑)。布の置き方も、ピンと広げるのではなく、起伏をあえて作って置きました。自分自身のやっている活動が、これから起伏にとんだ豊かな展開になっていったらいいな、という祈りを込めて置きました。

 皆さんのそれぞれの森の名刺の説明を聴いたり、自分自身も説明したり、を通じて、わりと「思考優位」「言語優位」の意識が強い自分を逆に感じました。
 本当は、人間って言葉だけではなくて、様々な形で表現することができるんだ、ということを、もちろん分かってなかったわけではないですけど、強く意識する機会となりました。その場の、音、景色、何を材料に選ぶか、布をどう扱うか、配置、等々、五感をフルに使って、感じ取ったり、表現したりすることができるということを体験することができました。冒頭から、私にとっては、一見穏やかながらも、結構刺激の強いワークショップから、合宿が始まった感じでした。

◎合宿1日目のワークショップ

 1日目のワークショップでは、私自身にフォーカスを当てて、自己紹介をそれぞれに行ったり、「私にとって仕事とは?(仕事観)」を考えたりしました。仕事観について他の参加者の方と話す機会がありましたが、共感しあうよりは、認識の違いを感じることが多かったですが、「仕事」と「生きる」の間に境界を作りたくないというような意識のところでは、若干共通項も感じたような気がしたことが印象に残っています。
 あとは、他の参加者の方と話していて、私はわりと「合理的」であることを大切にしているけど、あえて「非合理的」を大切にしている、という他の参加者の方の話を聴いて、枠の中に納まるのではなく、拡張する意識が、いろんなことの突破力につながっていくのかな、ということも考えさせられ、「枠」(合理性)と「拡張・突破」(非合理・・・という言い方が相応しいのかわかりませんが)、どっちも大事なのかな、ということを思いました。 
 サッカーでも、組織としての戦術等ありますが、それを時に度外視するプレーも必要だったりするので、感覚的に通じるところがあるかも、ということも、今、書きながら思いました。

合宿1日目のワークショップ

◎BBQ
 
夜はみんなでBBQを楽しみました。対面としては初めましての人同士で、野外でBBQを楽しめば、自然と距離も縮まったように感じました。やはり、「食」の力は偉大です。

BBQ!!

◎焚き火を囲みながらチェックアウト
 BBQの後は、焚火を囲みながらチェックアウト。じっくり、ゆっくりと、今日1日をみんなで振り返りました。

焚火を囲みながらチェックアウト

 合宿1日目は、体を動かしたり、野外BBQや焚き火など、フィジカルな体験が多く、寝る前には、結構くたくたでした。また、「森の名刺」ワークショップで、沢山の繊細で感受性の強いそれぞれの実践をインプットさせて頂いたことで、感性・感覚の部分が普段よりも刺激され、それも疲労感の源泉にあったように思います。でも、それは、必要で、心地よい疲労感だったのではないかな、と思っています。

【合宿2日目】

 1日目と打って変わって、雨がしんしんと降る中、合宿2日目が始まりました。雨の音がとても綺麗で、心地よかったことは、今でも忘れられません。

◎木の絵を描くワークショップ
まず、木の絵をそれぞれに描き、
 根ールーツとなるもの、生活、好きなもの
 地面ー自分の意志で選んだもの、こと
 幹ー自分自身の価値観
 枝ー自分自身の強み
 葉ー自分や社会に対する願い、祈り
として、言葉や絵などを描きこんでいきました。

 同じグループの方々が、とても興味を持って私の描いた木をみてくれたので、自分の考えを素直に話すことができました。また、他の参加者の方の絵も、とてもその人の人柄が表れていたり、興味深いお話を聴かせていただくことができました。
 安心感を重視するのか、挑戦することを応援することを重視するのか、といった話も、共存することはできるのか?ということも含めて、とても興味深い話でした。
 自分自身が大切にしていることは、学校・職場/家庭、の往復ではない、第3の居場所づくりの文化構築・普及に以前から、今、そしてきっとこれからもずっと意識があるんだなということを改めて感じました。「日常」という言葉も頻繁に使いましたが、日常の何気ない風景を、豊かにしていきたいんだな、ということも改めて思いました。

◎未来の自分11の質問
 
合宿が始まってから、様々な感性を刺激され、頭の中が整理されていくどころか、どんどんモヤモヤ、混沌としていく自分を正直感じていましたが、最後に、未来の自分11の質問に答えていくというワークショップに向き合ったことが、私の頭の中を、驚くほどに整理させていくことに繋がり、私にとっては、「整理・合理性・秩序・言語」のような「枠」の要素は、自分自身の心地よさにつながっていくんだな、ということを再認識するとともに、私自身のこの感覚、発想、思考回路は、決して他の人も同じであるわけではなく、感覚的だったり、拡張的だったり、非言語だったり、といった世界・感覚に居心地の良さを感じる人もいて、どちらが正しいとか良い悪いということではなく、性質の違いなんだなーということも、明確に気づく機会になりました。
 合宿前は、全く意識していなかったのですが、「未来の自分11の質問」の中で、「どんな自分でいたい?」という質問があって、ふと「頼もしい」という言葉が降りてきて、なぜか自分で自分にびっくりしました。グループワークでは、他の参加者の方々から、この「頼もしさ」に関して、さらに意識を深められるような問いかけをしてもらって、自分らしい頼もしさをこれからみつけていきたい、「頼もしさ」ということと、これから、向き合い、自分の中で育てていきたい、という、今までそんなに意識していなかった部分・潜在していた気持ちと出会うことができました。

◎丁寧にひとりひとり全体チェックアウト

 合宿1日目が終わったあたりでは、私、この合宿を終えたらさらに意識がカオス・モヤモヤしてしまうかもしれないな、と感じていましたが、木の絵を描くワークショップや、未来の自分11の質問のワークショップを通じて、自分の頭の中が整理されていき、未来に向けてどう在りたいか、何を具体的にしていきたいか、ということが、見えてきたように感じ、最後のチェックアウトでは、結構スッキリとした気持ちで皆さんにお話しすることができました。ここから、ゆっくり、でも、着実に、在りたい未来に向かって踏み出していきたいと思いました。

!集合写真!

2.「耳すま」×「わたしごと」について考える

 今、こちらのサイト「女子サッカーに耳をすまして」(略して耳すま)は、3年目を迎え、新しい別の活動を始動させたこともあり、更新頻度を下げてセーブして運営しています。
 合宿の中では、サッカーと私の関係は、シンプルに楽しい!とか好き!というよりは、腐れ縁的である、というお話もしました。決して明るい部分だけではない要素も感じ取っているからこその「耳すま」です。でもだからこそ、より、リアルに、明るい未来をつくっていくために、どうしたらいいのか、ということを冷静に考えることにもつながるような気がしています。
 具体的には、学校・職場/家庭、の往復ではない、サッカー(ジョガボーラ)を通じた、第3の居場所、風通しのよい場づくり、そういった今までと少し違った日常の風景を当たり前の文化として構築・継続・継承していきたいし、普及につながっていくようにしたいと考えています。
 そういった未来のためには、自分自身が「頼もしさ」と向き合い、育てていくことが必要だし、とても具体的な話としては、怪我予防とか、リスク・安全管理の専門知識を高めていくことも、頼もしさの一例だと思いました。また、自分自身は、思考の整理が結構好きなんだということにも改めて気づかされたので、それは頻繁に日常生活の中で取り入れ、生かしていきたいと思いました。
 このような企画に参加した自分自身の想いの中には、サッカーが、女子サッカーが、一スポーツ競技・一スポーツジャンルの中に留まることなく、社会の中で生きて、生かされ、ひとつの活力を生み出すエンジンになるような、素晴らしい場づくりのツールになるような、そんな存在になっていったらいいな、ということがあったように思います。
 簡単に実現できることではないですが、そういう想いが自分の中にあることは忘れないでいて、日々アンテナを張り、何か縁やきっかけがあれば、すっとつながっていけるような、アクセスしていけるような、展開していけるような、そんな自分であるように準備して生きていきたいと思います。

3.終わりに

 自分にとっての心地よさや正しさ、しっくりくる在り方は、他の人にとって同じではない、ということを、以前から頭では分かっていたことですが、実感的に理解することもできた合宿でした。「人と人は違う」。このことが前提にあることは、絶望なんじゃなく、むしろ、とても心地よいことなんだろうな、とも思います。違うから、生かし合えるんだろうな、面白いんだろうな、予想もできない未来が待っているんだろうな、と思います。
 自分自身としては、自分なりの「頼もしさ」を育てていきたい。それがひとつと、「整理する」ということがわりと好きなので、その性質は、これからも、より研ぎ澄まされたレベルで生かしていきたい。そんな自分でありながら、全然違う性質をもった他者とも、ゆるやかに関わって、日々、素敵な、素晴らしい、場をつくる努力をしていきたい。
 そんなことを、思うことができました。この企画を主催してくださった&anteさん、縁あって出逢うことができた参加者の皆さん、貴重な機会をありがとうございました。
 別々の場所にはなってしまうけど、同じ時間を、それぞれに豊かに生きて、たまには、また対話して、いい時間・場を作り続けていけたら、幸いです!

                              みみすま

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