見出し画像

チリも積もればいつかきっとヤマになる/これからの日本のこと一緒に考えませんか

いつか記事にしたいと思っていたこと、この記事をきっかけに書いてみます。

私はもともと某省庁で働いていました。
省庁と聞くと、みなさんどんなイメージですか?
国民の奉仕者?給料泥棒?国民のことを考えていない?何もしていない?

働いていたとき、そんなクレームの電話を受けることもままありました。
一生懸命働いているのに、ただただ否定されて何も言い返すことのできない時間。
電話を受けている時間は仕事が進まないからその分残業が増えることになりますし、電話で受けた精神的ダメージが大きくて1時間くらい休憩させてもらうこともありました。
誰かに否定されるというのは、たとえ私個人に言われているわけではないとわかっていても、心をえぐられます。


霞が関で働くことは過酷です。
仕事量が多すぎて深夜までの仕事なんて当たり前(22時のメールなんて早い方だと思うようなおかしな感覚になります)、間違えたら批判され、一生懸命やっても評価されず、誰かの役に立っている実感を持つ機会も少ない。

それでも国民の生活が少しでもよくなるようにと一生懸命働いている人が、一般にイメージされるより実際は多いと思います。
少なくとも私はそういう人たちと一緒に仕事をさせていただいて、たくさんのことを学びました。


私が某省庁をやめた理由。
1つは、もちろん大変だったから。私の体力ではここで生き抜くことは無理だと思いました。
もう1つは、この責任の大きさを背負っていく覚悟がもてなかったから。国という看板を背負うこと、たくさんの批判にさらされること、その中で自分の名前をさらして説明すること、すべて私にはおそろしすぎました。
今、知っている人たちの名前や顔を見ると、尊敬と感謝の気持ちでいっぱいになります。


みなさんは、省庁にたいして興味はないかもしれません。
でも、みなさんの生活に直結する部分を担っています
優秀な若手がどんどん辞めていっています。その現状に、私はとても危機感を抱いています。そのうち省庁の機能が破綻するのではないかと心配しています。

若手が辞めざるを得ない環境になっているのは、汚いものを全部官僚に押し付けてきたからではないかと思っています。


たとえば冒頭に紹介した記事に書かれているように、国会議員に具体的な質問内容を聞いても教えてくれない、「大臣からアドリブの答弁を引き出したいため、手の内を明かさない議員もいる」、これはよくみられる現象です。

でも、大臣が省庁の案件すべての状況を頭に入れることができるわけないなんて、少し考えれば誰でもわかります。そんなに人間の脳は優秀ではありません。
大切なのは、覚えることではなくて、どう判断するかということ。

ですが、国会議員の中には、大臣の記憶力テストのようなことをして、答えられなかったら「ほら、やっぱりだめじゃん」と言いたいがためだけに、質問を隠す人がいます(決してすべての国会議員がそういう人というわけではありません。日本のために一生懸命汗をかいてくださっている方もたくさんいます)。

そうされてしまうと、官僚は、どんな質問が来ても対応できるようにあらゆる想定問を作成するしかない。明け方まで仕事をするという、人間らしからぬ生活を強いられることになります。
優秀な官僚のたくさんの労力が、こんなエゴによって浪費されるなんて、おかしいと思いませんか?
私は、国民生活にとってみても、マイナスでしかないと思っています。


今、私にできることは、日本のために真剣に汗をかいてくれる政治家を一人でも多く国会に送ること(投票にいくこと)、こうした現状を一緒に考えてくれる仲間を増やすことだけです。

ほんとにほんとに小さなことです。
でも、できることをしなければ何も変わりません。

もしよかったら、これからの日本のために何ができるか、一緒に考えませんか。
これから時々、国のことについても書いてみたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?