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「人の可能性を諦めたくない」そんな彼女の仕事観や、組織への思いとは?(Research Division 村田 依子)

ミーミルは、NewsPicks Expertというプラットフォームを運営しており、専門性を持つ多くの方々に、「エキスパート」としてご登録いただいています。そして、クライアント企業からの様々な案件に対し、エキスパートの知見をマッチング・提供する支援を行っています。

今回、そのエキスパート提案を実際に担当するリサーチ部門から、いつも笑顔で明るい”白米大好き・元気印”こと、村田依子(以下、よりちゃん)にインタビューを行いました。
日々、担当するクライアント企業のコンサルティングファームとエキスパート双方に向き合う彼女ですが、これまでどういったキャリアを歩んできたのか・ミーミルでどんな思いを持って働いているのかについて尋ねました。


組織が好きすぎて、退職を選んだ


普段は業務外での雑談が多いから、改まって話をするのは新鮮ですね。
今日はお願いします!

本当、そうですよね!
この和菓子、超美味しいので食べながら話しましょ〜。

練り上げた求肥を皮でつつみ、しっとりもちもちに仕上げた京の夏を代表する和菓子「鮎調布」


ありがとう、後でいただきます(笑)
早速ですが、これまでのキャリアについて教えてください。

はい!新卒でリクルートキャリア(現在の「株式会社リクルート」)に入社し、新卒採用領域のキャリアアドバイザーを3年半ほど経験しました。
2社目はサイバーエージェントのインターネット広告事業本部で1年間広告営業に従事していました。


2社経験していますが、業界も職種も違ったんですね。それぞれについて、もう少し詳しく聞かせてもらえますか?

リクルートはとても居心地が良い会社でした。
仕事においてはキャリアアドバイザー業務の他にも社内の人材開発や育成に携わったり、部内で一番大きいプロジェクトを任せてもらえたりと、とても充実していました。
社内MVPを獲るためチーム一丸となるなど、組織としての一体感が強い環境でもありました。今でも大好きです。

楽しそうに語ってくれている様子


すごく充実していたんですね。どうして辞めたんですか?

こんなに居心地の良い環境に居続けるのは「甘え」だと思って、辞めました。

入社当時は、肩書きや学歴といったステータスに頼るのではなく、個人として一人前に働けるようになりたいという思いで入ったにも関わらず、気付けば「大好きなこの会社・組織のために・・・!」という気持ちが強くなり過ぎてしまったんです。
本来向き合うべき目の前の顧客に向き合えていないと感じるようになりました。

もちろん就活という、学生にとっての大きな転機を支援できる喜びはありましたが、ある程度成果を出せるようになってくると、人生の重要な局面を任せてもらっているのにも関わらず、業務を「こなしている」状態になってしまったんです。
環境も条件も人も良い、そんな会社に甘えてしまっている自分に対し、依存しているのではないかと怖くなりました。


頑張れるから、頑張りすぎた


2社目のサイバーエージェントはどういう軸で選ばれましたか?

「21世紀を代表する会社を創る」という、藤田さん(サイバーエージェント代表取締役社長 藤田晋氏)の言葉に、リクルートを越えられるんじゃないかと思い、ビビッと来ました。
結局、サイバーエージェント1社しか受けていません。
ちなみに新卒のときも、リクルートしか応募しませんでした。


大胆な決断ですね!不安はなかったですか?

不安はなかったです。
リクルートのときは、「こんなに素晴らしい会社に出会ったんだから、落ちたら来年も受ければいいや」と思っていました。
余談ですけど、当時の採用を担当してくださった人事にも「他にも受けた方がいいよ。落ちたらどうするの?」と心配されました(笑)。
それくらい本気で入りたいと思っていたし、100人ほどのOB・OGに話を聞き、徹底的に会社のことを調べて準備をしていたので、入社して活躍できる自信がありました。

サイバーエージェントへの転職時も、「ここしかない!」という感じで、迷いは全くありませんでした。
業界や職種へのこだわりは特になく、ミッションやビジョンに共感できればそこに向かって走れるタイプの人間なんです。
人材業界に居続けることへの恐怖もあったので、せっかくなら別の領域の経験をしようという思いで、転職では広告営業という道を選びました。


実際、サイバーエージェントでの仕事はどうでしたか?

先ほども触れたサイバーエージェントのビジョンは、組織の中で大きな羅針盤になっていて、社員それぞれが成果にとことん向き合うカルチャーがありました。
前職とは異なる業界・職種に戸惑いながらも、持ち前のコミット力を生かして一生懸命働きましたし、担当顧客の売上ギネス記録を出すなど、成果も出せていました。
しかし入社して半年くらいして、体調を崩してしまいました。

リクルート時代とは違い、周りのメンバー含め、それぞれが個人の成績を出すことに必死でした。
「使えないヤツだと思われたくない!」と日々必死に仕事と向き合う中で、周りに相談できるような人もおらず、孤独な日々でした。
ドクターストップがかかったときも、「なんで私の頑張るフィールドを奪うんだ!」と言わんばかりにハイになっていて、心と体がチグハグな状態でした。

そんな時、たまたまリクルート時代の先輩から、誕生日のお祝いメッセージをもらい、その言葉にハッとさせられました。今でもよく覚えています。

「誕生日おめでとう、いつも笑顔ですか?」という言葉です。

ただただ、涙が止まりませんでした。
どんなに辛い時でも笑顔で乗り越えていたけど、「心から笑えていなかった」ということにようやく気付きました。
自分はどんな仕事でもやりがいを持って打ち込めると思っていたけれど、実は、組織における仲間との繋がりや信頼関係があってこそだと気付いたんです。


そんなことがあったとは・・。いつも明るくハツラツとしているよりちゃんからは、想像しがたいです。その経験を経て、ミーミルに転職されたんですね。

心機一転、次の場所で頑張ろうと、休職に入ってからすぐに転職活動を開始しました。
1回目の転職時にミーミルのことは既に知っていて、「経験知に価値を与える」というミッションに共感していたこともあり、再度求人を出してもらってすぐに応募しました。
元々はCS職での求人紹介でしたが、人の意思決定により近い業務に携わりたいということで、クライアント企業とエキスパート双方と直接やりとりすることができるリサーチメンバーとしてジョインすることになりました。
人と人の間に入って両者を繋いだり、目の前の人の背中を後押しすることが好きなんです。


クライアントに対し、Will(意志)を持って向き合う


普段の業務内容について教えてください。また、どういうことを意識して取り組んでいますか?

私の所属するリサーチチームでは、クライアントからいただいた案件に対し、最適なエキスパートをご提案し、インタビュー案件を実施するまでの支援を行っています。
意識していることは、要件定義の段階からクライアントに深く入りこみ、Will(意志)を持った提案をするということですね。


具体的な事例を教えてもらえますか?

わかりやすい例で言うと、「大手企業の人事に相談したい」というようなテーマの場合、ヒアリングを進めていくと、人事の中でも「社内の健康管理や女性活躍の推進に携わった経験のある人事」などと具体化されることがあります。そこから更に深ぼっていくと、新規事業を検討している段階のため、「社内で新規事業を生み出すためのプロジェクトを起案、もしくは推進している人」を求めているなど、ターゲット像の整理に貢献し、より課題に適した調査実施に繋げることができます。

ただクライアントの依頼内容をそのまま鵜呑みにするのではなく、クライアントが本当に求めている情報は何か?と常に意識することを心がけています。
目的に立ち返り、テーマの検討からエキスパートの選定基準、エキスパートへの質問設計に至るまで、伴走します。
そして、それがエキスパートにとって知見提供の機会となり、クライアントにとって重要な意思決定を支援することに繋がっていきます。
それこそが、私たちリサーチャーの仕事の面白いところだと感じています。


信頼を築くために「自己開示」を心がけている


よりちゃんは、どういう時にやりがいを感じたり、モチベーションが上がったりしますか?

特に思いつかないです(笑)。
何度も言いますが、なんでも頑張れるので、モチベーションが上がる/下がるという感覚があまりないんです。

けれど、自分で自分自身を追い込んでしまうところがあるので、周囲から「十分頑張っているから、足を止めて良いんだよ」と言われると、安心して突っ走ることができます。
「もっと自分らしく、安心して走っていいんだ。」と思えて、そんなふうに言ってくれるメンバーがいる組織のために恩返ししたいと思います。
まさに、今のリサーチ部門がそういう環境です。
きちんと私の働きぶりを見てくれる上司がいて、信頼してもらっていることを感じられています。
それに、頑張ろうとしているのではなく、大抵のことは楽しめちゃうだけだと思います。

組織が本当に好きなんですね。

はい。それに私の所属するチームでは、それぞれが違った価値観や考えを持っていても、同じ目的意識を持ち、相手を尊重し合いながら対話ができる組織だと感じています。
ミーミルのバリューの中で、私が一番好きな「和して同ぜず」を体現していると思いますね。

逆に言うと、私は自分のためには頑張れない性格です。
例えば資格を取るとかフリーランスとして働くとか、そういったことは不可能だと思います。
組織の中でこそ活きるタイプで、実際、社会人になってからは「どのチームにもいてほしい」とよく言っていただけます。

私と関わった人に対して、少しでもポジティブな影響を与えたいし、何よりハッピーでいてほしいんです。

確かに、よりちゃんと話をしていると、いつも元気が湧いてくる感覚があります。何か、意識していることはありますか?

自分自身のことを先に開示することを意識しています。
話はリクルート時代に戻りますが、当時、自分の過去を開示しなかったことで同期を泣かせてしまったことがありました。

その同期の子は私に、「よりこは、絶対辛い思いとか大変なことが過去にたくさんあったはずなのに、笑顔で全部かき消そうとしているのがわかっちゃうんだけど、踏み込んで欲しくないから笑顔でいるわけで、、、。もちろんずっと笑顔でいて欲しいし、どうすればいいかわかんない。」と伝えてきたんです。
今でもよく覚えています。八重洲地下のバルみたいなところで、同期がたくさん集まっている中でした。

「自分の過去や物事の背景を開示しないことで、悲しむ人がいるんだ」と気付いてから、意識的に自分のことを開示するようになりました。

ミーミルでも以前、チームの中でモチベーショングラフを用いて自己開示し合う時間を設けました。
自分から歩み寄るからこそ、相手からも想いを聞き出せたり、ひいては、心理的安全に繋がっていくと思います。
業務を推進する上でも、非常に重要なことだと考えています。


向かうベクトルが多いほど、強みを発揮できる


今は、ユーザベースの新卒採用にも関わっていると聞きました。

新卒採用担当のメンバーのサポートを行っています。具体的には、面接から承諾までの歩留まり向上、候補者へのアプローチノウハウ提供、就活エージェントとの仲介など、幅広く支援させてもらっています。
また、面談を受ける学生にもアドバイスをしたり、メンターとして相談にのったりしています。
今期は、採用プロジェクトに本格的に入り込み、自身の目標設定にも組み込んで取り組んでいます。

先日、来年4月から同じリサーチ部門への初の新卒採用が確定しました。
私と一緒に働きたいと言ってくれる仲間の受け入れに貢献できたことは、大変感慨深いです。
入社を待ち遠しくしてくれる姿を見て、安心して入社してきてほしいなと思います。

これまでの経験が、リサーチ業務や採用の領域などで幅広く生かされ、現在の充実した仕事につながっているように思います。

人と人の間に入って、調整役を担うのが好きなのかもしれないです。
また、この人のために何かしてあげたい!役に立ちたい!と思えるベクトルが多いほど、自分の強みが最大化されると実感します。それは社内も社外も関係ありません。

業務を通じて、社内メンバーやクライアント企業・エキスパートの方々と日々、誠心誠意向き合えていることを誇りに思いますし、それができているのは今の環境があってのことだと、感謝しています。


これからミーミルで取り組みたいことはありますか?

これまで培った経験を生かして、組織の人材育成等、チームアップの領域で貢献したいなと思っています。
誰かのためにしか頑張れないことが弱みだと思ってきましたが、誰かのためならどこまででも頑張れるのは強みだと、ミーミルに入って気づきました。そんな私の強みを今後も磨いていきたいです。
最終的に、顧客への提供価値をより大きく出来るよう、チーム力を底上げしていけたら嬉しいです。

ありがとうございました。ぜひ、これからもそのポジティブな波を浸透させてください!


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