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悩んどいて良かった。その1

キッカケは、大学生のムスメと話した、買い物の失敗の話題。
ムスメが買い物で失敗しちゃった。お店の人に、やっぱり買いませんって言えなくて、欲しくないのに買っちゃた……というので、「ママもある。大学生のころ、1980円って書いてあったブースにめっちゃ好みのスカートがあって、ヨッシャー!!!!って小走りにレジに持っていったら5000円だったのよ。」
「えー! キツっ」
「今みたいにクレジットカードもないし、えー、と思ったけど出した手前、黙って買ったことあったなー。よーくみたら、めっちゃ小さい文字でよりってあって、よりをデカく書かんかーい!!って思ったっけなー。」
「ママにも言えない時があったの??」
「どゆこと?」
「だって……3.11の時だって……」

あれは2011年の3月11日。翌日にムスメの卒園式を控えたワタシは、着る予定にしていた服のインナーに迷いが生まれ、急きょデパートに駆け込んでいたのだった。さんざ迷って時間ギリギリになってしまい、保育園に娘を迎え行こうと車を走らせていたら、警察官に呼び止められたのだった。
「どうかしました?」 なぜかお巡りさんに何かを尋ねられると思ったのだ。道とかw
そしたらおっさんのほうのお巡りさんが「奥さん、運転が上手すぎて、一時停止の時間が短すぎましたねぇ。」といった。
つまり、一旦停止で捕まったのだった。
「はぁぁぁ。善良な市民のどうでもいいミスとっ捕まえてないで、あそこはもっと危険運転する人がいるんだから、危険な人を捕まえたら?」
24時間ドキュメンタリーでもあるように、捕まった瞬間から、お巡りさんはオマワリとなり、ムスメをお迎えにいくデパート帰りの母は、下品でゲスな文句たれババアと化す。
そして、その瞬間、車が揺れた。
「揺らさないでよ!!!!!」
「揺らしてませんよ。」
「揺らさないでって言ってるでしょ!!!!」
「ゆ、揺らしてませんよ!!!!」

その応酬をした瞬間、目の前のビルから人が飛び出してきて、頭上の電線が縄跳びのようにぶんぶんしていることに気づいた。

地震だ………… 

咄嗟に、ムスコと一緒にいるオットの携帯にかけたが繋がらない。ムスメを迎えに行かなくちゃ!! つかまった場所から保育園は車で5分。早くして!! と叫んだら、若いほうのオマワリがちゃんと切符を切っていて、渡してくれた。あの揺れの中で……それはあとからずっと感心することになるんだけど、その時は呪った。
「東北だ。東北で地震!!!!」 警察の無線を聞いたおっさんが呟いた。
「ワタシ、ムスメを迎えに行かないと!!」
「気を付けて、ワレワレも交通整理に入ります!!」
「お仕事気を付けて!!!」
おっさんと若造はワタシに敬礼をして交差点に駆けって行った。

311のワンシーン

っていうコラムにしちゃ長すぎる311の思い出を語り過ぎた、ちょっと文字数が多くなりすぎてタイトルを回収できていないので、このつづきは明日。


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