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愛すべき「ポンコツ」に

「無理をするな」と、そういえばずっと言われてきた気がする人生です。でも、結局無理をして、体を壊して、ようやく無理していたことに気づく、という人生でもありました。

事前に適度に休みを入れる、とか、休みの日は好きなことをする、とか、そういうことはしてきたのに、どうして壊れるまで無理をしてしまうのか、自分でもずっとわからないままでした。

ただ最近、なんとなく、わかった気がします。たぶん、物理的に体を休める、とか、リフレッシュする、とか、そういうことじゃなかったのです。


わたしは自分で言うのもなんだけど、昔からそこそこ優秀でした。だからやっぱり、ずっと「優秀であらねば」という意識が強かった。そうやってまじめに、自分に厳しく生きてきて、そして、その分まわりに褒めてほしくて、仕方がなかった。

でも、みんな自分のことで精一杯で、思ったより褒めてくれないんですよね。それがわからないから、褒められたくて、がんばる。でもがんばっても、褒めてもらえない、のくりかえし。

なんだか、こうやって書くと、すごくかまってちゃんみたいだなって思うのですが。こんなふうに、「優秀であらねば」という、わたしの意識そのものが、わたしを無理させていたんですね。


最近、自分のことを「ポンコツ」だと思うようになりました。実際、まわりが忙しくても、なんの戦力にもなっていないし、そもそも戦力として、計算されていません。そしたら、なんだか、思ったよりしんどくなくなりました。


よく自己肯定感を高めるのがいい、とかいう話を聞きかじって、なんとなく、「わたしはすごい」「わたしは有能」って言うのを言い聞かせた方がいいのかなって、ずっと思っていました。

それはわたしの解釈違いかもしれないし、もしかしたら、そうすることで、よりよく生きられる人もいるのかもしれません。

ただ、少なくともわたしは、自分が「優秀」だと思っていた時より、「ポンコツ」だと思っている今の方が、ずっと生きやすいです。そして、たぶんこれが、「無理しすぎない」につながるんじゃないかな、と思っています。


とはいえ、人に多大な迷惑をかけるほどの「ポンコツ」は、自分でも嫌ですし、自分を卑下しすぎるのも違うと思っています。

これからは、前よりちょっと仕事が遅くても、気が利かなくても、いつも穏やかで、フラットでいれる、「愛すべきポンコツ」を心がけていこうかな。

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