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したためるためのものたち ~#手書きnoteを書こう~の、こぼれ話

今朝なにげなくnoteを開いたらずらずらっと、見知らぬ誰かの手書きの文字たちがたくさん、たくさん並んでいた。

わぁ。

思わずひとりでつぶやいた。


手書きのことばって、素敵だなぁ。

上手いとか下手とか関係なく、心を込めて紙にことばを書く。

それはちょっと改まって誰かに届けたいような、心の声。


書く。

綴る。

したためる。


私は『したためる』ということばが好きだ。


手紙を書くとき、自分の気持ちを確かめるようにひと文字ひと文字、丁寧に見つめながら、間違えないように慎重に文字に起こしていく。

それは、文字を通して自分を見つめる作業なんだと思う。


したためる、という言葉について改めて調べてみたら『認める』という漢字だった。

いつもひらがなで書いていたので知らなかったが、さっき自分の書いた文章と不思議とリンクしているようで面白いな、と思えた。

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ここ数年、誰かにちょっとしたお手紙を書きたいことが増えて、知らない間にしたためるためのものたちもこんなに増えていた。

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私は一筆箋、というものが好きだ。

お店で素敵なものを見かけると、まだ前のを使い終わってないにも関わらず、ついついまた買ってしまう。

和紙のものが好きなようで、気づいたら手元には美濃や伊予、越前など、日本の各地の和紙の便箋が集まってきていた。


とらやさんの『和菓子の一筆箋』というのは、もう何年も前にまだ東京でお仕事をしている時、たまたま訪れたとらや本店で衝動買いした。その頃いわゆる営業、的なお仕事が多かった私には、お相手の方にお会いできなかった時に足跡をひとこと残すためのツールとして重宝した。

これは秋冬バージョンなのだけれど、確か春夏もあってそれぞれの季節の和菓子の絵がちょんと片隅に数種類入っている。

和菓子のことなんて全然知らない私だけど、このひとならこのお菓子かなぁ、と相手の顔を思い浮かべながら絵柄を選ぶ。

もう書く前から俄然ワクワクして、楽しい気持ちになれる。


それから、ちょっとした集まりでお金を渡す時などに使う、封筒も好き。

お金という名の気持ちを包むために選ばれた可愛らしい封筒たち。和紙の手触り、華やかな絵柄、シンプルで小さいの、いろいろ取り揃えて使い分ける。

ご祝儀袋という素敵な文化がある日本に生まれて良かったな、と思える。

素敵な絵柄の封筒は、一度で捨てられてしまうのがもったいないから、よっぽどの時以外は宛名などを書かないことにしている。封をする時は、綺麗にはがれるシールやカットしたマスキングテープなどをちょこんと貼る。また誰かにお手紙をあげる時や何かを保管する時などに再利用してくれたらいいな、という気持ちをひっそり込めて。

何も書かない代わりに、一筆餞でひとこと添える。

大切なひとへの感謝の気持ち。出逢えたことへの喜びの気持ち。

そしてまたどこかでお逢いしましょう、の願いを込めて。


受け取ってくれたひとが、

わあ、この封筒可愛い。何かに使いたいな♪

って思って、また誰かに回してもらえたら、幸せだなぁ。


右はじのオレンジ色の表紙、オニオンスキンレターパッド、というのは確か20年くらい前に買ったもの。その名の通り、玉ねぎの皮みたいにうっすーい紙が4色入っている。線もなにも引かれていないため、まっすぐに書くのがとても難しい。

下敷き代わりに、罫線の入った娘の数学ノートをこっそり拝借して、さっきのnoteの一文をしたためてみる。


ちょっとペンとの相性が良くない。

これはもっと滑らかに書ける柔らかいペン先のものがいいな。

そんな風に、書いてみないとわからないのがまた、手書きの面白いところだと思う。

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私の偏愛はどうやら、書かれる紙、へ向けられている。

今回の企画にちなんで、書く方の道具、ペンについて書かれていたひとのnoteをいくつかお見かけしたけど、紙の方はまだあまり見てないな。そういえば。


実は、万年筆には昔から憧れがある。ガラスペンとかにも。

でも、ズボラな私にはお高いペンをせっかく集めても、きちんと管理するということがたぶんできない。

いや、たぶんどころか、280%くらいできない自信が、ある(笑)


だからペンはもっぱら手軽な、そこらへんで売ってる水性や油性の書きやすいやつを選ぶ。こだわりはその日の気分に合わせて、細いの、中くらいの、太いの、ちょっとカラフルなの、そのくらい。

最近のお気に入りはブルーブラックのインクの、PILOTのJuice upというやつ。

今持っているのは0.5だけど、もっと太いのがあったらそれも欲しいかな。

あまり増えすぎるとこれまた管理しきれないので、無意識にペンは気に入った同じものを使うようにしているのかもしれない。

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noteの世界には書くこと、が好きなひとが多いから、したためるためのものたち、を紹介されているお部屋にうっかり出逢ってしまうと、思わず欲しくなってしまう。

あまり見ないようにしよう、と思いつつ、皆さんの手書きnoteに引き寄せられ、なんだかんだで朝からずっとここにいる私。


あー、ダメダメ、そろそろ出かけなくっちゃ。

2杯目の珈琲を飲み干したら、支度しよう。


今日もきっと、素敵な一日。

サポートというかたちの愛が嬉しいです。素直に受け取って、大切なひとや届けたい気持ちのために、循環させてもらいますね。読んでくださったあなたに、幸ありますよう。