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ミュージックスクール最後の発表会でドラマがありました…

木曜日、土曜日と立て続けに勤務しているミュージックスクールの発表会が終わりました。

木曜日はアムステルダムから北に位置するスクールで、生徒達はほとんど今年度から始めた、もしくは数ヶ月前に始めたというようなガチビギナーズ。

発表会始まる直前
生徒にあげるために前夜に内職して用意したお花

正直全員レッスン時間が各20分枠であっという間に終わるんで、きちんと何も教えられないで終わってる感が強かったのですが、幸運なことにこのビギナーズ達は皆んなお利口さん揃いだったのか理解力が早く、上達も早くて助かりました😭

昨年まで落ち着きのなかったボクが一人いて、今年度始まりに親は半年もレッスンしないうちに辞めた方がいいんじゃないかと言い始めてたのですが、それを親が本人に言ったのか、ある日を境に急に練習をし始めてレッスンもずっと落ち着いてやれるようになり、理解力も急に示し始めました。
やればできるじゃん!!
本人も音楽とは何かをわかって楽しくなったようで発表会も完璧でした!
今は譜読みを始めたばかりですがロジックがわかり始めているため少しずつでも進められています。子供の可能性をすぐに摘んで終わらせてしまうのってよくないなと改めて実感。
皆んな初めての発表会よく頑張りました!
生徒達はみんな嬉しそうにしていました。←これ大事


かわって土曜日はアムステルダムのスクールで発表会。

他の先生達と合同のため大きな場所
本番直前の観客が入る前は皆んな緊張の面持ちでした

週二日教えている両日の全生徒が一回の発表会で弾くため人数多くて疲れました💦
でも皆んなリハーサルから凄く落ち着いてて子供同士の連弾チームとか組ませたけど皆んな完璧にこなしてて偉すぎる!!👏
本番彼らが弾く時は私は放置で客席から見てるので、間違えたり止まったりしても自分達でなんとかしなければいけません。
その対策はレッスン時にやっており、自分が関与しないことも毎回言ってたら、本番はこちらをみることもなく無心で弾いてました😂

連弾チームで一人だけいつも休符一拍を抜かす子がいて、レッスンはもちろんのことリハーサルでもやってて再三注意しましたが、結局本番でもやってました😅
一人ならいいけど連弾でそれやると相方とズレてきます。
が、この子達の凄いところは逆にレッスンからすでにズレてる経験をしてるため相方がよく聞いてて慌てず、またズレてた子も先にいかず相方のフレーズが終わって自分が入るところまでちゃんと待ってるところ😂
そんな連携プレーしなくていいはずなんだが笑
ということでなんかちょい一瞬ズレたけど、あまり違和感なく最後までちゃんと終わったという素晴らしいパフォーマンスでした。
それが音楽を一緒に奏でるってことなんですよね。お互いを聴きあって耳を使って弾く。
また来年が楽しみです。

皆んな本当によく演奏できていて素晴らしかったのですが、一人だけ演奏を途中で諦めて泣いて退場した生徒さんがいまして……

この生徒さんはクレメンティのソナチネの1楽章と2楽章を弾いたのですが、いつもレッスンでは上手く弾けずに悩んでいた1楽章が本番ではめっちゃスムーズに上手に弾けたんです。そのまま順調に2楽章にいったのですが、展開部に差しかかった時、最初のフレーズで少し間違えて弾き直しました。
でもちょっとだけだし楽譜もあったからすぐ立て直せたはずですが、2、3回弾き直してどこを弾いたらよいかわからなくなったのでしょう。
鍵盤につっぷして弾くことを中断しました。
観客は応援も含めて拍手をしたのですが、そこから弾き直すこともなくスクっと立って、足早にホール後方に泣きながらやってきました。
たまたまホール後方に他の事情で立っていた私はそのまま彼女とホール外に出て話をしました。

ごめんなさい、と何度も泣きながら謝るので、特に謝ることはない、あなたは素晴らしい演奏をしてたと正直に言いました。誰にでもこうした失敗はあるんだと私の本番で完全に暗譜が抜けて楽譜を取りに行った例(あかん😂)を話しましたが、そこで大事なことはどんなに失敗しても諦めないで最後まで弾くことの重要性を伝えました。
最初から弾いてもいい。
でもやり始めたものを途中で投げ出すのは来ている人たちにも失礼。
スクールで学んでる身なのだから失敗も経験と学ぶプロセスなんだということも彼女はわかってくれたかなと思います。

これは悪い意味でレッスンでの兆候が本番で出てしまったんですよね。レッスンでは一度も諦めずに弾ききるということを彼女はしてきませんでした。
何度こちらが促しても間違えたところを気にしてすぐ諦め、またすぐ苛立っていました。
苛立っても仕方ないのですがその気持ちもよくわかります。なんで弾けねーんだって自分にイライラするんですよね笑
ただそれをレッスンでやられるとこちらの教える気がモロに削がれる。レッスンはその解決方法を教えてあげられるのに、こちらの言ってることをあまり聞かず自分のやり方でやって同じ失敗を続けて苛立つ。あんまりレッスンの意味ないです😂
でも親と話したら家でも親(ピアノの先生)のアドバイスを聞かないというので、思春期でもあるし少しこういう失敗をして良かったんじゃないかと思いました。
私も学生の時に学内発表会で練習では上手くいってたのに本番でボロクソになってあまりのショックで泣いたことあります。
同門の生徒さんにも同じく終わったあと泣いてたし、皆んなそういう経験あるんです。
でも二回目に弾いた時は完璧に弾きました。
だって悔しくてそこから練習しまくったから。
舞台経験はプロアマ関係なく立つ度に鍛錬されていくもの。絶好調の時もあれば絶不調の時もある。そういうのを若い時から経験してると、どんな苦境や困難が目の前に突然現れても冷静に対処できるようになるんです。
それは演奏に限らず仕事や社会でやっていく中で常につきまといますよね。
それが大人になっていくという証。
子供らはまだ緊張しつつもあまり意識なく弾けるけどある程度の年齢になると意識が変わる。

ピアノを通してそういった人間的な成長や物事の見方も私の生徒達には学んでいって欲しいです。

お花やら特大チョコやら色々頂きました❤️

今週からスクール関係はおしまい!
あとは個人レッスンを二週間ちょっとやって夏休みだー🥳

皆様のサポートは、より楽しんで頂けるよう画材費や取材費、そして今後の活動費として大事に活用させて頂きます!