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約1年ぶりに日本に行って来た。
パンデミック終了(?)後の所謂開国から上がりっぱなしだった航空券の値段に慄いてなかなか買えずにいた。

先日町中でたまたますれ違った友達との世間話でロンドン発の航空券が格安であることを知った。
すぐ調べると、いつも見ていた値段の半額。
半年くらい先に帰ろうと漠然と考えていたけれど、特に先伸ばしにする理由もないのでこれを好機と捉えて帰ることにした。
彼女にすれ違わなかったら知り得なかった情報。

日本では行楽シーズンということもあり、どこも人出が多かったけれど久しぶりに紅葉の関西を訪問できてとても嬉しかった。
一年ぶりに家族、友人に会いエネルギーをチャージしてきた。
半年前から癌闘病中の叔父に会えたのはよかった。思ったより元気そうで安心した。

両親は相変わらずで期待するということを忘れる事を思い出させてくれた。
何かあると相手の思惑を考えたり期待してしまうのは私の悪い癖で、勝手に自分でやって後でしんどい思いをする。
それをもうやめることにした。
そう決断したのはもう何度目かわからないけれど、諦めにも似た感情。
出来る事、してあげたい事はするけれどそれ以上はもうしない。
出来ない事、受け入れられない事にははっきりノーという事。

日本に着いて数日後、義父が外出先で転倒して腰の骨を折って入院したと知らされた。
幸い手術は成功し、今はリハビリセンターに入院中だそうだ。
元々杖をついてしか歩けなかったので、そのうちこういう自体が来るんじゃないかと危惧していたのでついに来たか、という感想。
幸い本人はそこまで落ち込んでおらず、地道にリハビリに励んでいるよう。
また歩けるようになるといいのだけれど。

それを聞いた次の日は京都の伏見稲荷神社に行く予定にしていた。
予想通りものすごい人出だったけれどフォトジェニックな千本鳥居あたりだけで、少し山を登ると急に人気がグッと減る。
紅葉に染まった山を歩きながらぐるっと全部一周し、降りたところで目についたのは腰神不動神社。
足腰にご利益があるという。
何度か来ている伏見稲荷神社だが、初めて知った。
義父のこともあり夫もヘルニア持ちのためタイムリー!と思い、お参りして来た。

こんな風にタイミング良く巡り合わせることって良くあって、それを縁と呼んだりするんだと思う。
何かふとした事がきっかけで知り得ないことを知る、人に会うなど。
そう言ったものはコントロールできないもので機嫌良く過ごしていると彼方から勝手にやってくる。
私はつい物事をコントロールしたがる悪い癖があり、それを意識して手放すことが大事だなと改めて感じた。

そんな日本一時帰国を終えてフランスに戻ってきた。
人生初のロストバゲージに遭うも次の日に家まで届けてもらい、重い荷物を自分で運ばずにすんでかえってラッキーだったなと思った。
そう思っていたら仕事先の学校から帰ってきた夫が、今日は学校に一日中閉じ込められたとのこと。
なんでも学校付近に以前からいるドラッグのディーラーが武装して徘徊しているため、これまた機関銃で武装した警官が彼らを捕らえるために一日走り回っていたそう。
流れ弾に当たらないように学校内に全員避難するよう警察から要請があったとか。
そういう話を聞いて、あーフランスに帰ってきたなぁと実感した。

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