なぜXR/メタバース/VTuber専門メディアで書くのか① -私とXRの出会い-
お仕事実績noteにも記載したが、私はMoguraVRというウェブメディアでニュース記事を執筆している。
MoguraVRは、XR / メタバース / VTuberに特化している専門メディアだ。
なんて、私にそこまで興味を持ってくださる方が存在するとは思えないが、そもそもなぜMogura VRで書くことになったのか、なぜ書き続けるのかを数回に分けてお話ししようと思う。
きっかけは、ひょんなことから
私は2019年頃、ワシントン州・シアトル近郊に住んでいた。
シアトルとその周辺地区はカルフォルニア州・シリコンバレーと並んで、多くのテック企業が本社を構える土地だ。Google、Amazon、Expedia、Nintendoなどの米本社が集中している。
そのため娘が通う幼稚園の親の大半はテック企業関係者であり、私は彼らから、子どもの誕生日パーティーにしばしば招待されていた。
アメリカの慣習で、子どもの誕生日パーティーは親子十数組を招いた大規模なイベントとなる。レストランや遊戯施設、公園の一角を貸し切り、誕生日プレゼントを持ち寄って盛大にお祝いするのだ。
同時に誕生日パーティーは親の社交場でもある。つたない英語ながら毎回交流をはかっていると、顔見知りになって会話も弾んでくる。
するとある時、パパ友が「今度、うちの安い社食を食べにくるといいよ! 僕が招待してあげるから」と声をかけてくれた。私たち家族は夫が留学生のため、貧乏で有名だったのだ(笑)
改めて考えると社交辞令だったのかもしれないが、その言葉を素直に受け取った私は「行きたい!」と答えた。
彼の勤め先はMicrosoft。世界有数のプラットフォーマーを間近で見てみたい気持ちも背中を押した。
XRとの出会い、その衝撃
Microsoftの本社敷地は広大だった。集合場所は何箇所かある食堂の1つ。
「いくつ食堂あんねん。ってか、敷地内にバスが走ってるって……!」その規格外の規模感にたじろいた。
お昼までは来館者用のデバイス展示スペースを訪問してもいいとのことだったので、まずはそこで子どもと最新機種を触らせてもらうことに。
ここで初めて、私はMR(Mixed Reality、複合現実)デバイスに出会ったのだ。
試させてもらえたのは初代の『HoloLens(ホロレンズ)』。現在は次世代機種の『HoloLens 2』が発売されているが、当時はまだまだ開発途上にある初代デバイスのため、現在のデバイスに比べれば重いし画像も粗い。
正直、使用中のユーザーの見た目は滑稽だし、こんな馬鹿でかいメガネをかけなくたってインターネットはすでにとても便利だった。
でも私は衝撃を受けた。
最先端の研究者たちが巨額の資金を投じて、未来を作ろうとしている。
目の前に、想像をはるかに超えた世界が広がっているように感じたのである。
(次回へ続く)
補足情報
XRとはAR、MR、VRの総称。ARはAugmented Realityの略で"拡張現実"と訳し、VRはVirtual Realityの略で"仮想現実"と訳す。具体的な線引きは存在せず、開発元がデバイスやサービスによって任意で使い分けている。
『HoloLens』がかかげるMRとは、目を覆うディスプレイに表示される情報をディスプレイ越しに現実世界に重ね合わせる技術である。なお、『HoloLens』の詳細が気になる方はこちらをどうぞ ↓
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