見出し画像

コロナ禍での出産について*出産編

「実際にお産の時はどんな感染対策をしてどのように出産するのだろう?」「母親学級もなくなって、立ち合い出産も面会もできないのならどうしたらいいの?」

そんな疑問にお答えします。

医療施設によっても様々なので一概には言えませんが、新型コロナウイルスにより感染対策の一環として変わったことについては、

●立ち会い出産や面会の規制

●母親学級などクラスの中止

●共用スペースの利用の中止や、共用品(例えば書籍や雑誌など。入院中に貸し出ししていたドライヤーや搾乳器など)の中止

●マスクの常時着用

●発熱など体調不良時の受診相談

などが挙げられます。


今回は出産の時実際はどういった感じなのかをお伝えできればと思います。


①入院時

・マスクを付けて来院

・体調や行動歴(海外渡航や国内での移動の有無など)の問診がある→本人、同居家族にコロナを疑う症状がないかを確認します。

・面会や立ち合いができない場合はご自身でタクシーや自家用車で来院、またはパートナーは病院前までの付き添いまでとなります。

・面会や立ち合いができる場合であればパートナーにも症状の有無などの問診、常時マスク装着で飲食禁止、なるべく短時間でなど制限があるところが多いです。以前はパートナーも一緒に宿泊して立ち会い出産可能である施設でも宿泊などの長い滞在はお断りしていることが多いと思われます。


以下よりパートナーの立ち合い禁止と仮定してお話します。

②出産までの過ごし方

陣痛や、破水などで入院となり出産するまでの過ごし方として

・常時マスク着用→陣痛を逃すときは呼吸が大切になってきますが、飛沫を防ぐために産婦さんに常時マスクをお願いしています。マスクをしながら深呼吸をするのは大変だと思いますがご協力下さい。

・病院の設備によってLDR(陣痛から出産、産後2時間までを同じ部屋で過ごす場所)か、病室、陣痛室、分娩室などお産の進行によって過ごす部屋が変わることがあります。例えば陣痛室にいたとして、これまでは陣痛を強くするために廊下を歩くなど勧められる施設だったとしても、感染対策としてあまり部屋を出ずに過ごしてくださいと言われることもあるかもしれません。ベッドサイドでの過ごし方についてはまた別の記事で紹介したいと思います。

・お産のタイミングが重なったりすると、助産師などスタッフが常時付き添ってくれるとは限りません。立ち会い出産も出来ずお一人で頑張られるには心細いかもしれませんが、お産が進むにはリラックスしていることが重要です。心落ち着くアイテムを準備したり、パートナーとテレビ電話をしたり、音楽を聴いて紛らわせるなどのちょっとした工夫も必要です。


③いざ出産

・子宮口が10cm開き、ある程度赤ちゃんが下がってきて、赤ちゃんの髪の毛が見え隠れするようになるとお産の体制になります。陣痛が2分おきぐらいの強い収縮となり痛みもさらに強くなります。ここでも産婦さんはマスク着用。酸素マスクをするときはマスクを外します。施設によってはビニールパーテーションのようなもので仕切るところもあるかもしれません。助産師や医師など医療スタッフはマスク、ゴーグル、ガウン、手袋と完全防備となります。医療スタッフが付けるN-95マスクであれば声がこもって医療スタッフの指示が聞こえにくいかもしれません。

・出産の際に写真撮影やビデオ撮影をご希望される方は、落ち着いたタイミングでご自身で撮影頂く事になるかもしれません。スタッフに余裕があれば撮影してもらっても良いかもしれません。また、施設の許可があれば三脚などであらかじめセッティングしておくのも良いでしょう。

・産後すぐの早期母児接触(カンガルーケア)はママと赤ちゃんの状態が落ち着いていれば可能ですが、施設の基準やスタッフの状況にもよります。

・出産の際にはよく熱が上がりやすくなります。明らかにお産の進行に伴った発熱であるかの判別がなされ、コロナウイルス感染が否定できない事もあります。そういった時には出産時や出産後にコロナウイルス疑いとして感染対策をさせて頂く可能性があります。赤ちゃんとの面会や母乳をあげるかどうかなどについて制限がある可能性があります。PCR検査を実施して陰性が確認できるまで病室から出れない可能性もありますし、予定よりも退院が遅れることもあるかもしれません。


出産は何が起こるか分からないこともよくあります。経膣分娩の流れで書かせて頂きましたが、緊急帝王切開となることもあります。お産は順調だったとしても生まれた赤ちゃんに蘇生が必要だったり、NICUに入院して管理が必要だったりすることもあります。

出産でホルモンバランスが崩れ、不安や分からない事が多い上、コロナウイルスの感染対策で1人でお産に臨まれる妊婦さんには更なる不安もあることと思います。

結果的にお産の経過による発熱だったとしてもコロナウイルス疑いとして対応され、自責の念や、赤ちゃんの心配などより不安になる可能性もあります。


ですが、1人で抱え込まずパートナーやお世話してくれる人、医療スタッフなどに思いを吐き出してみましょう。オンライン相談なども行なっているところもあります。私も今後LINEでの相談などを検討して行きたいと思っています。

ママになるあなたと、生命力の強い赤ちゃんの味方はあなたが思っている以上にいますからね!

このご時世、力強く生きておられて立派です。

最後まで読んで下さりありがとうございました。少しでもお役に立てれば嬉しいです。


mimi*



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?