パンセ に。
『 人間は考える葦である 』
フランスの有名な哲学者 パスカル・パンセの言葉だ。
「 人間は、自然の中では葦のように弱い存在である。しかし、人間は頭を使って考えることができる。考える事こそ、人間に与えられた偉大な力である。」
という意味なのであるが…
物心ついてから、私は、この言葉を 地で生きてきた。
想像する。
慮る。
思索する。
惟みる。
潜考する。
言い方は、様々あれど…
これまで、' 考えること ' で一挙手一投足をし、石橋を叩いて渡らないことも幾度となくあったが、愚直に堅実であることが至高だった。
しかし、あれこれ考え込みがちな私の思考を、まるで嘲笑うかの如く…
『 頭 悪い 』
と、いつも彼は一掃する。
自分が、高尚な人間だとは思っていないまでにしても…
' 良い子 ' ではいれた。
だが今、彼に そう言われる度、憑き物が取れたかの様に、膝から崩れ落ちそうになる。
' 言葉 ' を知り過ぎると…
物事や、事象、自分の心までも複雑にしてしまうことを知った。
一見、安直にみえる 彼の考えが…
そして、それに正直で真っ直ぐな言動が…
今の私には、羨望の対象に 他ならないのだ。
こんなことをいえば、また、『 頭 悪い 』と揶揄されるだろう。
『 思慮深い 』といえば、少しは 格好がつくだろうか。
なんにせよ、生き辛さすら感じていた私を、
『 頭 悪い 』
と言う彼の言葉が、救ってくれているようで…
多謝している。
『 ありがとう 』
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