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グレーゾーン娘と母の日常、時々父登場③

A君とB君

娘の机の上に置いてある消しゴムを取って、A君とB君で教室内を逃げ回ったり、男子トイレに逃げ込んだりすることが続いていました。
それでも、消しゴムを自分でなくしているかもしれないと娘は完全に男子のせいにはしませんでした。
娘は、2人にやめてほしいとか言えていて悲しいというよりは
「むかつくなぁ」
という愚痴が多かったので、
「よくある好きな女子をいじめる男子なんじゃない?好きなんだよー。」
と明るく話を聞いていました。
ですが、ある日のお風呂の時間に娘が腕のアザを見せて
「B君に叩かれたところ」
と言いました。
くっきり残る大きなアザは、力加減をしていないのが分かりました。
言い合いになり、キャップ帽で叩かれたとのことでした。
これは行き過ぎているなと思い、翌日に学校に連絡をしました。
このときは、叩かれたことだけを伝えて学校側に指導をお願いしました。
担任の先生だけの指導で、保護者に連絡という内容でした。
ですが、これだけでは終わりませんでした。
そのあとも、2人による物を取る行為はなくならず娘にも限界がやってきました。
私は、消しゴムをなくしているのは娘じゃなく盗まれているからだと思い切って学校に伝えてみることにしました。
学校に連絡した朝の時間、今度は名札がなくなっていました。
娘は、先生に名札がなくなったと告げました。
このとき担任の先生も、B君だと確信したようでB君に直接聞いたそうです。
「娘さんの名札知らない?」
「知らない」
先生は、この時点で自分には話さないと思ったのかもしれません。
学年主任にいじめ指導、教頭も交えて1日かけてA君とB君、娘への聞き取りが行われました。
放課後、担任の先生から電話があり
「これから娘さんに謝罪の場を設け、2人に指導をします。帰りが遅くなりますが、○時まで下校させます。また、改めてご連絡いたします。」
(やっぱり2人だったんだ。もっと早く言えば良かった…。ごめん、娘。)
娘が帰ってきたと同じくらいに、電話が鳴りました。以下の内容でした。
A君とB君2人で、消しゴムを取っていたこと。
消しゴムは落とし物箱に投げ入れたこと。
A君が名札を取って教室内に捨てたこと。
これなら双方の保護者に連絡すること。
最後に教頭から謝罪させてほしいとのことで、教頭から謝罪を受けました。

娘からの話では
教頭といじめ担当から、厳しい指導があった様子を聞くことができました。
自分たちがやったことは、立派な犯罪。
窃盗罪という罪になること。

ここまでは、納得のいく対応でした。
このあと、娘から聞いた言葉に言葉を失いました。
「担任の先生が、娘さんも机に置きっぱなしにしないようにって言ってた。」
(は?え?置きっぱなしにしたほうも悪い?置いてるものを盗るほうが悪いでしょ)
娘がずっと感じている、担任の先生に頼れない意味が分かったような気がしました。
その後、2人の保護者から謝罪したいと言われているので連絡先を教えていいかと言われましたが、お断りしました。
謝罪をして、気持ちが楽になるのは相手だけなので大人気ないですが受け入れませんでした。
このときは、十分悩みましたし辛い経験を娘はしたなと思いました。
しかし今振り返ると、新年度も新たに起こるトラブルに比べるとかわいいものだったのかもしれません。


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