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ライターとしてのプロフィール写真を撮影する その2

事前の準備を終えて、いよいよ撮影当日となった。撮影の日は土曜日。汗かきなので髪がぺったりとしてしまわないよう、家を出る直前にシャワーを浴びた。メイクは無し。トートバッグ2つに、ハンガーにかけたジャケットを手持ちしたらけっこうな荷物になった。

スタジオに着き、初めてお会いするヘアメイクさんに挨拶をする。私より一つ年下の女性だった。気さくな方で、一気に気分がほぐれた。この日のメンバーはカメラマンさんとアシスタントの方、ヘアメイクさん、そして私。カメラマンさんは私が今の会社に入社して以来のおつきあいの方。おたがいの仕事のやり方を知っている、気心の知れた人である。

まずヘアメイクから。30分ほどかかった。ふだんいいかげんな化粧しかしていないので、ばっちりとやっていただく。化粧水で肌をととのえた後、何を塗っているのかわからないが、ヘアメイクさんとおしゃべりをしながら次々に顔に何かをのせられていく。何とビューラーにマスカラまでやってもらった。十何年ぶりのことだ。目を開けると、視界の上部にまつげの黒い影がちらちらと入ってくる。気になってしかたがない。

いよいよ撮影開始だ。椅子に座り、テーブルに腕をのせて撮影する。はじめに右向きと左向きの両方で撮影をする。どちらの表情がいいか見るためだそう。

そんなに違いはないだろうと思ったが、撮った写真を見て驚く。あごや頬のラインがまったく違う。左向きだと、頬にドングリをため込んでいる小動物のよう。右向きだと、左に比べてかなりあごがシュッとしたラインに見える。ヘアメイクさんいわく、「絶対に右向きで撮るべき。左向きは撮る必要ないと思う」。そうですか。

そのアドバイスにしたがい、この日はほぼ右向きのみで撮影した。服を変えて4パターン。ジャケットの下に合わせる夏向きのブラウスなどを持っていなかったので手持ちのVネックシャツを合わせたが、今思えばZARAなどのお店で買えばよかった。どうせ見える面積はほんのわずかなのだから。

意外だったのは、笑顔をつくるのがそれほど苦でなかったこと。人に見られながら撮影されるなんて、緊張して笑顔がなかなか出ないだろうと思っていた。しかし、その点ではあまり苦労しなかった。終盤はさすがに口と目のまわりの筋肉が疲れてきて、笑うのが大変だったが。

カメラマンさんにいわれるとおり、顔を傾けたり、腕を組んだり。実質的な撮影時間はせいぜい1時間ぐらいだろうと思っていたが、13時30分に集合して、メイクに30分かかり、終了は17時前! 意外と楽しくて、みんなでわあわあ言いながら撮影していたら、あっというまだった。いつもカメラマン側に立って撮られる人を見ていたけれど、逆の立場を経験できたのは貴重だった。撮られる側の撮影冒頭の不安な気持ちもわかった。

今回、初めてプロに写真をお願いしてわかったこと。

1. どんな写真を撮りたいか、イメージを固めてそれに合う服を準備する。当日になって後悔しないようカメラマンとの打ち合わせが大事。
2. ジャケットの下に着るものはZARAなどのプチプラブランドでOK。
3. ヘアメイクは可能なら頼んだほうがよい。「ふだんの顔とかけ離れた化粧にしないでほしい」とお願いすれば、ナチュラルメイク風にプロの技でメイクしてくれる。いじりようのないと思った私のショートの髪型も、いい分け目を探して撮影中何度も手直ししてくれた。

これからプロフィール写真を撮る方のご参考になりましたら。