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ぶらじる散歩俳句

母と娘の三味の音ひとつ涼しけり

ある時期、日暮里に住んでいた。
仕事帰りに時たま立ち寄る飲み屋があった。
女将さんには20才代の一人娘がいて、「そろそろ年ごろなのよ」と、どうやら結婚相手を探している様だった。
暖簾をくぐるとその日はまだ客はおらず、奥の部屋から母と娘の三味線の音が聞こえてきた。


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