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ギリギリ間にあった

6月17日(月)
アラームが鳴っている。止める。ほどなくしてまたアラームが鳴っている。止める。なんとか起きれた。よかった。

今日から実家に帰省する。

玄関の戸を開けて朝のぜんぶに「おはよう!」と、あいさつをする。

カカオが帰ってきた。
ご飯とちゅ〜るをあげる。頭をよしよししながら、

「今日からちょっとの間いないからね。金曜日に帰ってくるからね。」と、話す。

ウーちゃんとルーちゃんの様子を見る。ふっくらして元気そうだ。体色もつやのあるピンク色。

急いで支度をする。
オレンジ色のワンピースを着る。

映画を観ている修一郎に、食事を置いてある場所とレンジの使い方を書いた紙を渡す。

時間だ。

「行ってくるね。」と言う。

「気をつけてな。」と、修一郎が映画を一時停止して片手を上げた。

外に出るとタクシーが待っていた。
空港まで乗せてもらうのだ。いつもの女性ドライバーさん。ご近所で、ドライバーさんの同僚 Eさんもいっしょにいた。

「いってらっしゃい。」と見送ってくれた。

後部座席に乗り込み しゅっぱーつ!

「あんまり寝てないので寝ますね。」と、私。

「どうぞどうぞ。」と、ドライバーさん。

爆睡。

ふと目が覚めて伸びをした。ドライバーさんが

「すみません!予想以上に混んでいて予定より遅れてます。でも飛行機の時間には間に合いますから!」と、言った。

時計を見る。あと30分。おぉ…。

「大丈夫。慌てなくて大丈夫ですよ。間に合いますよ。間に合わなかったら間に合わないでいいですよ。」と、私。

もうすぐ空港内に入るというところで渋滞。

もし間に合わなかったら、まず迎えに来てくれる両親に電話しよう。それからチケットを買い直すか、なかったら新幹線で帰ろう。

甥っ子たちが明日学校を休んで来てくれるから、今日中に着けばいいだろう。と考える。まあ、なんとかなるだろう。

そんなことを思っていると、ドライバーさんが きゅっとハンドルを切った。渋滞を抜ける道をみつけたようだ。そのあとはスムーズに走り、空港の入り口に着いた。

ドライバーさんと手を振りあって中に入る。空港は広い。時間がない。方向音痴。ドキドキ。

さらにチェックインするための二次元バーコードを取得するのを忘れていた。Oh…

とりあえず走る。
自分で操作していたら時間がかかりそう。チェックインカウンターでJALの職員さんに

「二次元バーコードお願いします!!」と、丸投げする。

「携帯 触っていいですか?」と、職員さん。

「どんどん触ってください!」と、私。

あれこれ操作している。じっと見守る。テキパキ操作してゆく。

取得完了。二次元バーコードが輝いて見えた。

ぱちぱちぱち!と、拍手する。「すご〜い!」と言いながら両手をひらひらさせて職員さんを讃える。

うれしそうに笑う職員さん。「念のために航空券も出しときましょう。」と言って、するする出して渡してくれた。

「で、次どうしたらいいですか?」と、私。

教えてもらい、走ってゆく。
エスカレーターを上がるとニコニコした男性が楽しい身振りをしながら「ハワイ行きたくないですか?」と、声をかけてきた。手にはパンフレット。

「ギリギリなんです!」と、私。その男性が手に持っている航空券を見て

「保安検査はあっちで、12番ゲートは一番奥です!」と教えてくれた。走る。

保安検査所を通過して一番奥の12番ゲートへ走る。途中でお土産を売っているお店があった。
走りながらカゴを手にして、おいしいお土産をいくつか入れる。レジに持って行くと放送が聞こえて来た。12番ゲートの搭乗が始まったようだ。

お土産を持って走る。

間にあった。やった。私がいちばん最後だった。ギリギリだけど時間に遅れてはいない。あーよかった。

シートベルトを締めて飛行機が動き出す。爆睡。
途中でふと目が覚めた。窓から外を見ると真っ白だった。雲の中だった。ラピュタが現れそう。わくわく。

あっという間に到着した。下降する。
ジオラマみたいな町。水田がとてもきれい。上から山を眺めるのは本当に楽しい。川が流れている。大きなヘビみたい。道路を おもちゃみたいな車が走っている。おもしろい。楽しい。

飛行機を降りてみんなについて歩いてゆく。出口のところで両親が待ってくれていた。手を振って駆け寄る。ふたりとも元気そうだ。

車に乗り、途中でお買い物をする。私が食べれるものをあれこれ買ってくれた。

実家に到着。

お昼ご飯を食べたり、おしゃべりしたり。ソファで寝たり。
父が育てているミニトマトを見る。ブドウみたいに たわわに実っている。ふたつちぎって食べた。とてもおいしかった。

両親が元気でいてくれるから、こうやって帰省できる。恵まれているなぁ。ありがたいなぁ。と、心から思う。

明日は甥っ子と姪っ子がやってくる。

短い間だけど、そのあとは全力でダラダラするぞ!

夜、2階のバルコニーに出るための一面の窓から夜空を見る。墨色の空。雲の上では月や星たちがキラキラ輝いているんだろう。

今日もいい一日だった。


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